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医療法人 好友会 飯能老年病センター

教育担当インタビューinterview

教育担当の“想い”がわかるコンテンツです。

医療法人 好友会 飯能老年病センター

教育担当インタビューinterview

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メイン写真
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患者様に最善の看護を
提供するための教育を。

Profile

看護総師長/圓目(まるめ) 勉子どもの頃から医療従事者に憧れ、高校卒業後に看護学校に進学。靖和会グループの「飯能靖和病院」に入職し、1997年にオープンしたグループ病院「飯能老年病センター」へ異動。以来一貫して高齢者医療に従事し、院内ほぼすべての病棟を経験する中で認知症ケアや老年看護、透析看護を深める。2022年に看護総師長に就任以降も、ケアの質の向上を目指して現場に立ち続け、教育活動にも積極的に携わっている。

これまでの歩み

新人時代の思い出を教えてください。

新人時代は失敗ばかりで、急変した患者様を目の前にして何もできない自分がとても悔しかった思い出があります。先輩から厳しい指導を受けることも多く、悩んだ時期もありましたが、患者様やご家族との関わりの中で癒され、今日まで看護師を続けることができています。

仕事で壁にぶつかっても、患者様から「今日も来てくれたのね。元気が出る」と言っていただけたり、ご家族から感謝の手紙をいただいたりするたびに、もっと成長しなくては!と、自分を奮い立たせてきました。

印象に残っている患者様とのエピソードはありますか?

お団子が大好物という患者様が入院されていた時、面会に訪れたご家族から、どうしても本人にお団子を食べさせたいと相談されたことがありました。ご本人とご家族の希望に応えてあげたいけれど、のどに詰まりやすい食べ物だから断るべきか、患者様の自由と医療安全のはざまで、すごく悩んだ記憶があります。

でも、ほんの少しだけという約束でお団子を召し上がっていただくと、ご本人もご家族も本当に嬉しそうな表情をされました。ただ、やはりむせてしまって、あわてて対応に入ったんですよね。患者様は満面の笑顔でお団子を召し上がっていたので、むせてしまってもご家族からは感謝されましたが、反省と後悔が残る体験でした。

どうしたら患者様やご家族にとって幸せな結果になるのか、高齢者医療に携わっていると、よくそんなことを考える場面に遭遇します。私は、患者様の意思や尊厳を尊重したい、患者様やご家族を笑顔にしたいという想いから、臨床倫理についてスタッフたちと話し合う機会を持つようになりました。

看護総師長として、臨床倫理に関する教育に積極的に取り組んでいるそうですね。

ええ。教育委員会が主催する研修のほかに、私が講師となって虐待防止や暴力・ハラスメント対策などに関する勉強会を開くことも多いです。超高齢社会の今、医療現場・介護現場での虐待行為は大きな社会問題になっていますから、患者様を守るためにも職員を守るためにも、不適切なケアの改善・予防策を日々検討しています。

例えば、認知症患者様への透析治療について、どうしたら週3回・1回4時間の透析を落ち着いて受けていただけるかと、みんなで話し合うわけです。認知症を抱えていると、長時間安静を保つことが難しい方、透析室にお連れするだけで拒否反応を示す方などが少なくありません。だから当院では、病棟の1室に透析スペースをつくり、患者様と病棟内をお散歩する中で、「ちょっとこちらで休憩していきませんか?」と声をかけて、できる限り自然に透析室へ誘導しています。そして、治療中も気心の知れた病棟看護師が見守り、自己抜針などを行わないように寄り添っています。

認知症と内科合併症を同時に診察し、透析を必要とする認知症患者様の受け入れを行える病院は、埼玉県内では当院のみ、国内でも数少ない存在です。一般的な透析医療機関では、認知症が重度の場合は治療を断る場合もありますから、そのような患者様が当院に入院されることもあります。

テーマ1

教育担当者としての取り組み

入職後の教育体制について教えてください。

新卒の方には「新人研修ファイル」をつくり、配属病棟全体で成長をサポートしています。プリセプター制度のように専属の教育担当者は設けず、病棟の先輩が日替わりで教育担当者となり、マンツーマンの丁寧なOJTを行っています。いろいろな先輩の看護観に触れながら成長していける環境は好評で、職場の人間関係も構築しやすいようですね。

中途入職者はキャリアに差がありますから、その方の経験に合わせた指導を行っています。認知症ケアや老年看護が未経験の方や、卒後年数の浅い第二新卒の方、育児などでブランクがある方も活躍できるように、各病棟でしっかりフォローしているので安心してください。職場環境や業務に慣れるスピードは人それぞれですから、マイペースに学んでいける環境づくりに努めています。

教育委員会の取り組みについて教えてください。

教育委員会では、看護師一人ひとりの能力を高めていけるように、さまざまなテーマの院内研修を定期開催しています。なるべく実践に役立つテーマの学びを提供したいので、時には現場から意見を集め、それらに関連する資料を作成して配布することもありますね。

また、人工呼吸器などの高度医療機器の操作方法や、新しい薬剤・物品などに関する学びは、外部業者に研修を依頼することも多いです。医療技術は日々進歩しているので、常に新しい知識を取り入れていけるようにしています。

看護部が力を注いでいる教育について教えてください。

認知症患者様との関わり方ですね。スタッフにはよく「距離感が大事」と伝えています。認知症患者様は、身体的に距離を縮めてパーソナルスペースに侵入してしまうと、こちらに不快感を抱いてしまう恐れがあります。なので、目と目を合わせたコミュニケーションで心の距離を近づけることを大切にしながら、身体的には適度な距離を保つことを心がけてもらっています。

教育についての詳細はコチラ

テーマ2

求職者へのメッセージ

入職を考えている方へのメッセージをお願いします。

当院には認知症ケアだけでなく、多様な内科疾患や透析についても学べる環境があり、老年看護を深めたい方にぴったりな職場です。当院で身に付く看護スキルは、超高齢社会にある今の時代に広く求められるもので、看護師として大きな強みになるでしょう。

人生の先輩である高齢者の方が、医療が必要になっても、介護が必要になっても自分らしく穏やかな日々を過ごしていただけるように、お一人おひとりに寄り添った心の通う看護を追求していきましょう。

テーマ3

プライベートの過ごし方

ONとOFFの切り替えを大切に☆

昔からONとOFFをしっかり切り替えたいタイプで、仕事に100%全力投球しているからこそ、休日は完全に電源OFFの抜け殻のような状態になっています(笑)。唯一の趣味と言えばゴルフで、最近は年2回ほどラウンドを楽しんでいますね。

プライベート