－介護職を目指したきっかけを教えてください。

私が小学生のときに、大好きなひいおじいちゃんが認知症になり、家の中でも暴れるようになってしまったんです。そんなひいおじいちゃんも、デイサービスに行くと、魔法がかかったように笑顔で帰ってきて、「すごい場所なんだな」と、介護の仕事を知りました。

そこから私も周りの人を笑顔にして、家族の負担を軽減できるようになりたいなと思い、介護職を目指しました。

－新人時代について教えてください。

失敗が怖く、怒られることがとてもイヤでした（笑）。怒られたくないから、いろいろなことを想定しながら準備してケアに臨んでいて、当時のチーフにそのときの私の様子を聞いたら「とてもビビりに見えた」と言っていましたね。

そんなビビりな私でしたが、自分のやりたいことを相談したときはきちんと聞いてチャンスをくれたり、さまざまな研修に参加させてくれたりする上司に恵まれたおかげで、徐々に自分に自信を持てるようになりました。

－失敗が怖いと思っている新人さんは多いと思います。

そうですよね。もちろん利用者様の命に関わるようなことについては万全の準備と対応が必要ですが、それ以外のことの失敗については、新人さんには、「失敗しても大丈夫」「失敗は誰にでもあるよ」ということを伝えたいです。失敗したとしても、私を含め先輩みんながしっかりフォローするので安心してほしいですね。失敗しながら覚えていけば良いのではないかと思います。

－教育担当者としてどのような取り組みを行っていますか？

ラダー研修の企画・運営を行っています。ラダー研修を受けるスタッフに、どういうことを学びたいか、何が苦手か、どのような技術を伸ばしたいかなどのアンケートを取り、それを基に研修内容を企画したり、外部研修を紹介したりしています。

最近はスタッフから「他職種がどういう仕事をしているか、どんな価値観・気持ちで仕事をしているのか知りたい」という意見が出たので、多職種連携に関する研修を実施しました。

－入職後の教育について教えてください。

入職後は必ずプリセプターが付くのですが、経験の有無やそのレベルによって指導内容・期間は変えています。介護未経験の方は、いきなり多くの業務を行うと混乱してしまうと思うので、まずはシーツ交換・お茶配り・衣類整理などの生活支援業務からスタートして、業務に慣れて利用者様の名前・特徴・生活などについてわかってきたら、身体介護業務を始める方針です。身体介護に移るタイミングは3カ月～半年を目途にしていて、新人さんのペースを大事に指導しています。

介護業務の経験がある方は、これまでの経験を活かせるような計画を立てて教育を行っています。

－施設独自の教育があれば教えてください。

介護の仕事はコミュニケーションがとても大事で、利用者様とのやり取りはもちろん、スタッフみんなでチームになって働いているので、コミュニケーション力を上げられるように、ゲーム形式の「コミュニケーション・ワークショップ」を実施しています。

介護スタッフ4～5人で情報交換をしながら目的を達成するというゲームで、具体的には、村の地図を広げて、スタッフそれぞれに配られる情報カードを基に、村長の家を探すというゲームです。自分が持っているカードの内容を共有するときは口頭で伝えなくてはいけないルールなので、コミュニケーションが活発になるんです。多くの情報が飛び交う中で必要な情報を整理して判断する力も身に付きます。

ラダー研修として行うこともあり、とても盛り上がるんですよ。

－入職を考えている方にメッセージをお願いします。

チャレンジすることで多くのことを学べるので、スタッフには学び続けて新しい考えを取り入れていってほしいなと思います。また、学んだことを現場に反映できるようになってほしいです。私自身も学び続けることを大事にしていて、現在は管理職としてのスキルを身に付けるために、衛生管理者という資格の勉強をしています。

当施設は、スタッフみんなが利用者様に真剣に向き合い、一人ひとりが誇りをもって楽しく働いている職場です。教育に関しても、その方のペースに合わせてじっくり丁寧に教える体制が確立されているので、介護業務未経験の方も安心して入職してくださいね。一緒に働けることを楽しみにしています。