－看護師を目指したきっかけを教えてください。

叔母が2人いて、2人ともはつらつとしていてバイタリティがあって憧れていたんです。あるとき、2人の職業が看護師だと知り、看護師になるのも良いなぁと思いました。あとは、「キャンディ♡キャンディ」を見ていたので、看護師に対してキラキラしたイメージがあり、私も白衣の天使になってみたい！と感じて、看護師を目指しました。

－新人時代について教えてください。

よく叱られていました（笑）。おっちょこちょいでうっかりミスが多く、呼吸器を洗うときに「一気に洗っちゃえ！」と勢い良く洗っていたらセンサーを水の中に落としてしまい、高額な呼吸器を破損させてしまったことも…。

せっかちだったので、廊下を走って移動していたら、主任から「廊下を走るなー！」「またあんたか！」と、何度も注意されたことを今でも覚えています。

－看護師としての転機を教えてください。

前職の老健には、脳血管疾患を持っている利用者様が多くいたんです。利用者様の病状や治療経過が記入されている看護サマリーを読んでいたら、利用者様は手術をして、大変な思いをして急性期を乗り越えて今ここにいらっしゃるんだということを実感し、「利用者様が乗り越えてきた最前線を見ないといけないな」と感じて、脳外未経験でこちらに入職しました。それが私の転機だと思っています。

もともと在宅に興味があってケアマネージャーの資格も取得していたので、「脳外の急性期の知識を身に付けたら在宅に行こう」と考えていたんです。ですが、患者さんの異常を早く察知して早く治療に入れば患者さんのその後の生活が変わるということや、脳の画像と患者さんの症状が一致しているか確認して考えるということが楽しくて、気付いたらこんなに長く働いています（笑）。

－病院について教えてください。

脳神経外科に特化していて、脳外の高度急性期・急性期・回復期の領域を見ることができる病院です。脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳卒中の患者さんが多く、頭部外傷・てんかん重積などの重症度の高い方もいます。

看護師の活躍の場は、外来（救急外来兼務）・SCU・急性期病棟・回復期リハビリテーション病棟・手術室（アンギオ室・中央材料室兼務）と幅広いので、スタッフにはせっかく入職したからにはすべての部署を経験して、一連の流れを見てほしいなと思います。

－こちらの看護の特徴を教えてください。

患者さんは、脳に損傷を受けて、意識障害・片麻痺・頭痛・嘔吐・失語症などの症状が出て、自分の思っていることを言葉で表現できなくなってしまう方もいます。なので看護師は、目で見る、耳で聞く、肌に触れるなどの自らの五感をフル回転させて患者さんの全身状態をアセスメントし、異常の早期発見・早期対応をすることに専念しています。わずかな判断の遅れが患者さんの予後を左右してしまうこともあるため、「患者さんの命を守っている」という使命感が養われますよ。

また、患者さんの残存機能を活かし、患者さんそれぞれのゴールに向けて療養生活を援助することも、脳外の看護師の重要な仕事です。

－看護を行う上で心掛けてほしいことはなんですか？

患者さんに関心を持つということです。高次脳機能障害にはさまざまな種類があるので、その方にどんな障害があるのかをしっかり感じ取るためにも、患者さんに興味を持って関わってほしいです。

また、入院している患者さんにとっては看護師が一番頼れる存在なので、病気によって今までできていた日常動作ができなくなってしまった患者さんの辛さ・悲しさ・苦しさに寄り添い、思いやりを持って対応してほしいと思います。

－スタッフと接する上で大切にしていることを教えてください。

役職者であれば、あいさつは待たずに自分からしなくてはいけないと思っているので、元気に笑顔であいさつをするようにしています。あとは、困難な出来事などに遭遇したときも「何とかなるよ」と明るく振る舞うことも大切にしています。場を明るくするようにしていますね。

－どのような仲間を歓迎していますか？

脳神経外科領域を学びたい・極めたいという方や、看護師としてギブアップせずに働き続けたいという思いのある方に来てほしいです。そういった方であれば、看護師経験の浅い方・脳外未経験の方・子育て中の方なども歓迎しています。

－こちらへの入職を考えている方にメッセージをお願いします。

人間は完璧ではありません。間違えることもあります。間違えたことで委縮するのではなく、なぜ間違えたのかを振り返り反省して次に活かしていってくださいね。当院で一緒に働けることを楽しみにしています。