－理学療法士を目指したきっかけを教えてください。

幼いころからバスケをしていたのですが、高校生のときに靭帯を切ってしまって、そのときに理学療法士さんからリハビリを受けたんです。それがこの仕事を知るきっかけでした。リハビリを通して「私も将来こういう仕事がしたいな、目指そうかな」と思い、高校卒業後にリハビリの専門学校へ進学することを決めました。

－新人時代について教えてください。

新卒で入った病院では急性期・回復期のリハビリに携わっていて、とにかく臨床が楽しくて、患者様が良くなって笑顔が見られることに喜びを感じていました。しかし、私が休みの日に他のスタッフが代わりにリハビリに入ってくれたときに、翌日そのスタッフからアドバイスをもらうととても勉強になる反面、「私じゃなかったらもっと良くできるのかな」と悩むことも多かったです。そんなときは同期に相談しながら頑張っていましたね。

また、身内が脳梗塞になったことや、実習期間に中枢神経疾患の方に多く関わったことによって、中枢神経疾患に興味が湧いて、新人のころから関連の勉強会によく参加していました。

その後は経験を積んで脳卒中認定理学療法士の資格を取得し、現在はAMG協議会リハビリ部の脳卒中認定理学療法士臨床認定カリキュラムの講師を担当しています。

－こちらで教育に携わるようになったのはいつ頃ですか？

新卒で入った病院に10年間勤めていたので、こちらに異動してきたときから私よりも後輩のスタッフが多く、入職当初からスタッフに教える機会が多かったです。本格的に教育に携わるようになったのは入職して約3年後だったと思います。私自身が新人時代に悩むことが多かった分、「新人さんが悩んでいるときは一緒に考えてあげよう」という気持ちでした。

教育担当者になったあとは、学生の実習指導を担当したり、勉強会係と一緒に勉強会の年間計画を立てたりして、スタッフの育成を行っています。

－こちらの教育の特徴を教えてください。

スタッフ一人ひとりに合わせた教育を行っていることです。「入職後これくらいにはこれができるようになっている」などの目標は立てますが、必ずしもその通りにいくわけではないので、まずはきちんとリハビリが実践できるようになることを目標に、じっくり指導を受けてもらっています。また、新卒者にも中途入職者にも担当の先輩を付けていて、中でも新卒者には日々の業務の中で不安が残らないよう、プリセプターとの振り返りの時間を毎日5分間設けています。

また、育成過程の中で、リハビリテーション科内のチームローテーションを行っているため、入所・通所・訪問とさまざまな分野のリハビリを経験することが可能です。

－スキルアップは目指せますか？

ええ。リハビリ科内では、症例検討会や、リハビリスタッフが講師となる勉強会を実施していて、2024年度はSTが講師となって誤嚥性肺炎予防の勉強会を開催しました。外部研修への参加も応援していて、グループ内の外部研修を中心に、認められた研修は費用の補助が出ます。

また、当施設では登録理学療法士になるための実地研修が受けられるほか、その後に認定理学療法士を目指したい場合も応援しているため、意欲のある方はスキルアップ・キャリアアップしやすい環境ですよ。実際に、当施設には私含めて3名の認定理学療法士が活躍しています。

－教育担当者としての取り組みや心掛けていることを教えてください。

後輩の臨床に関する悩みや課題を解決できるよう、後輩の疑問点は臨床の場で一緒に考えるようにしています。また、プリセプターへのアドバイスも行っていて、プリセプタースタッフと一緒に新人さんの課題を掘り下げたり、指導のポイントを伝えたりしています。

あとは、スタッフが自分自身で立てた目標について、できたこと・改善が必要なことを整理して次の課題設定をするという目標管理面談を年2回行うようにしています。面談を通して自身の成長を感じてもらえたらうれしいです。

－入職を考えている方にメッセージをお願いします。

リハビリ科では、教育担当者はもちろん、チーム全員で新人さんに関わっています。いつでも誰にでも相談しやすい環境をつくり、わからないことは丁寧に教え、できるまでじっくりサポートしているので、安心して入職してほしいです。悩みごとがあったら1人で抱え込まずに相談してくださいね。

また、当施設は他職種とも気軽にコミュニケーションが取れる温かい雰囲気の職場です。スタッフみんなで一丸となって利用者様を支えていますので、「利用者様はどんな生活を望んでいるのか、そのためにはどうすれば良いか」を一緒に考えながら、リハビリを提供していきましょう！