－看護師を目指したきっかけを教えてください。

中学生のときに小児医療センターに入院したことがきっかけです。そのときすぐに看護師になりたいと思ったわけではなかったのですが、高校生になって将来の職業を考えるときに、当時のことや看護師さんに良くしてもらったことを思い出して目指すことを決めました。

－新卒で入職した病院はどんな病院でしたか？

自分がお世話になった病院で働き、子どもたちに看護を提供したいと思ったので、中学生のときに入院していた小児医療センターに新卒で入職しました。中学生のときに担当してくれた看護師さんや主治医がまだ働いていて、覚えてくれている方もいて、うれしかったですね。

－新人時代のエピソードについて教えてください。

新人時代は先輩だけでなく患児の親御さんにも育ててもらったと感じます。重度の疾患を抱える子どもたちが多く入院していて、「わが子を一番にちゃんと看てほしい」という思いから、親御さんに、時には厳しいご指摘やお叱りをいただきました。それがあったからこそ成長できたと今は思います。

あとは、親との面会終了時に毎回泣いていた患児が少しずつ入院生活に慣れて笑顔で過ごせるようになったり、薬を飲めなかった患児が嫌がらずに飲めるようになったりする姿を目にした時に子どもたちの成長を感じ、やりがいを実感していましたね。

－教育担当者としての取り組みを教えてください。

これまでの研修後アンケートや報告書を振り返りながら、1年間の研修の企画・運営を行っています。研修を行ったその日からすぐに現場で活かせるような教育を行うことを心掛けています。

今後は、患者様がどのように生きたいのか、どのような最期を迎えたいかなど、患者様の今だけでなくこれからのこともより考えられる看護師を育てたいと思っているので、看護の知識・技術を身に付けるための研修はもちろんですが、倫理的感性を育てる研修や、ACP（アドバンス・ケア・プランニング）に関する教育も行っていきたいと考えています。

－現在実施している研修について教えてください。

院内研修は月1回以上は実施しています。多くのスタッフが参加できるよう、同じ研修を2～3回実施しています。感染管理や摂食嚥下の認定看護師などが講師となって開催する研修や、外部講師を招いて行う研修などがあり、テーマは幅広いです。

また、当院独自の研修として「フィッシュ哲学」の要素を取りいれた研修も行っています。「フィッシュ哲学とは何か」という講義を行ったあとに、多職種でゲームなどで競い合い、頑張ったチームに賞を贈ります。職種を越えてさまざまなスタッフと協働しながら一つのことをやり遂げていただく形です。これは、スタッフ間のコミュニケーションを円滑にして、活気ある職場、いきいきと働ける職場づくりを推進することを目的に実施しています。

その成果もあり、当院のスタッフはみんないきいきとしていて、明るく優しいスタッフばかりなんです。職種関係なくあいさつもし合っていて、明るい雰囲気にあふれています。

－スタッフに対して心掛けていることを教えてください。

スタッフそれぞれが持っている看護観を大事にすることを心掛けています。スタッフ一人ひとりに「患者様にこうしてあげたい、ああしてあげたい」という考えがあると思うからです。自分のやりたい看護を実践し、忙しい日々の中でもやりがいを感じられるよう、現場のスタッフの思いや考えを大切にしていきたいです。

また、私は、仕事をするなら楽しく仕事をしたいと考えていて、スタッフにも同じように楽しく元気に働いてほしいと考えています。なので、そのためにはどうしたら良いかという目線を持って病棟環境の改善や教育を行うようにしています。

－入職を考えている方にメッセージをお願いします。

当院の魅力はとにかく「人」。みんな優しくて、明るく楽しく仕事をしています。新卒者も中途入職者も温かく迎え入れている病院なので、ぜひ当院に入職してもらえればうれしいです。