

社会福祉法人 黎明会
南台病院
( ケアミックス型病院 )


《看護職編》
療養の患者様が多い病院は、ゆとりを持って働ける点が魅力ですが、スキルアップ面に不安を寄せる方も多いはず。急性期病院と比べると、研修の機会などが少ないイメージがありますよね。地域に密着したケアミックス型病院の「南台病院」では、新卒採用と復職支援を強化するため、教育制度を充実させているとのこと。さっそく見学に行って、その実態を確かめてきます!
- 形 態
- ケアミックス型病院
- 所在地
- 東京都小平市/東大和市駅
- 病床数
- 122床(一般36床、地域包括ケア28床、医療療養型58床)

玄関
「南台病院」へのアクセスは、「東大和市駅」から徒歩約12分。すぐ近くには玉川上水が流れていて、武蔵野の自然がいっぱいです。広い敷地内には、同法人の老健や特養が併設されていて、病院と渡り廊下でつながっています。玄関で迎えてくれたのは、看護主任の田中さん。「ようこそ!今日は当院で働く魅力をたっぷりとご紹介します」。


外来待合スペース
さっそく玄関を入ると、外来待合スペースで看護部の皆さんが迎えてくれました。歴史ある病院なのに、ハード面がキレイで新しいですね。「ええ。当院は地域のニーズに合わせて医療体制を見直し、増改築を重ねているので、外来部門はリニューアルされています。病棟編成も、2019年に変更して、一般病棟・地域包括ケア病棟・療養型病棟の3病棟になりました」と、皆さん。


内視鏡室
お次は、内視鏡室を担当する看護師さんを紹介していただきました。「当院は、消化器内視鏡学会専門医のもとで検査に従事できる環境が整っているため、目標だった内視鏡技師の資格を取得することができました。検査件数は、上部が1日6件程、下部が1日3件程とそれほど多くないため、じっくり医師の指導が受けられることはもちろん、予約時から検査終了まで、患者様に寄り添った対応ができるんですよ」と、看護師さん。


看護部長室
つづいて、看護部長室へ。看護部では、新卒採用と復職支援を強化しているそうですね。「ええ。ブランクから復職した看護師は何名も活躍していますし、新卒看護師も歓迎するため、卒後教育プログラムを充実させています。最近は、第二新卒者を受け入れ、看護部全体で一人前に育て上げているので、経験に自信のない方も安心して応募して欲しいです」と、看護部長。


地域包括ケア病棟
お次は、2019年に開設した地域包括ケア病棟へ。病棟編成が変わったことで、働く側にも変化がありましたか?「平均在院日数が短くなり、入退院が増えたことで、忙しい日は残業が発生しがちになりました。以前はほぼ毎日定時に退勤できていたので、再び残業ゼロの職場となるよう、『遅番勤務』を導入したり、電子カルテに切り替えたりして業務効率化に努めています」と、田中さん。


療養病棟
お次は療養病棟で、3年間の育児ブランクから復職した看護師の山下さんにお会いしました。「看護部では、地域の潜在看護師のために『復職支援研修』を実施しているので、ブランクから復職した方がたくさん活躍しているんですよ」と、田中さん。復職はスムーズでしたか?「はい。小さな子どもがいるため最初は不安でしたが、無理がないように半日のパート勤務からスタートし、少しずつ働く時間を延ばしています」と、山下さん。


ナースステーション
ナースステーションへ向かう山下さんに付いて行くと、「eラーニング」の講義を視聴し始めました。勤務中に視聴できるんですか?「はい。時間や場所を選ばずに学べるのがeラーニングのメリットですが、当院には家庭を持つ職員が多いので、業務時間を調整しながら、視聴できるようにしています。スキルアップも業務の一環ですから、必要な講義は勤務時間内に視聴時間を設け、それ以外の自由な学びは個々に任せているんですよ」と、田中さん。


研修の様子
院内研修も開催されますか?「はい。看護部の研修や病棟別の勉強会に加えて、法人主催の合同研修や、外部研修(費用は病院負担)にも参加を促しています。また、中途入職の方で技術指導が必要な場合は、復職支援と同じ内容の研修も実施していて、グループ施設の看護師の受講も受け入れています」と、研修写真を見せてくれました。現在は新型コロナウイルス感染症対策として、大人数の研修は行わず、各部署に資料を回す回覧研修を取り入れているそうです。


談話ルーム
お次は談話ルームで、介護スタッフさんたちを紹介していただきました。「看護師が本来の業務に専念できるように、各病棟に介護スタッフを手厚く配置し、協力し合って働いています。当院では、介護部門でも教育委員会を結成して、キャリアアップを推進しているので、約9割の介護職が介護福祉士資格を有し(2020年12月)、専門性を発揮しているんですよ」と、田中さん。それは素晴らしい!


ナースステーション
「こちらは、看護部と介護部門が合同で取り組む院内研究発表会の写真です」と、介護スタッフさんと一緒に紹介してくれました。研究活動でも、看護師と介護スタッフが連携しているんですね。「そうなんです。当院では、両者の役割分担によって円滑な業務につなげているだけでなく、お互いが専門知識・技術を持ち寄り、成長を支え合う関係を目指しているんです」と、お2人。


病棟
最後は病棟に多職種の皆さんが集まってくれました。働きやすさはどうですか?「当院は、年間休日が120日以上(+有休)あり、ONとOFFのメリハリを持って働ける環境です。また、看護部長をはじめ、温かい上司ばかりなので、子育てや家族の介護といったプライベートな相談もしやすく、無理のない働き方を一緒に考えてくれています」と、皆さん。上司と部下の関係も良好なんですね。今日はありがとうございました。

帰り道

――お疲れさまでした。新卒採用と復職支援に力を注ぐケアミックス型病院、いかがでしたか。
- うわさ通り、手厚い教育サポートを用意し、新卒者やブランクのある方でも安心して働ける環境を整えていました。実際に、ブランクから復職した方、新卒で入職された方の声を聞きましたが、看護部の管理職の方はとても温かく、家庭の事情にまで配慮してくれているようです。
――見学をしていて、印象に残ったことはありますか?
- 職員の皆さんの和気あいあいとした雰囲気が印象的でした。比較的病状が安定している患者様が大半なので、業務に追われるような慌ただしさはなく、職員間のコミュニケーションや笑顔が多かったです。看護部長も穏やかな方で、現場の皆さんと気さくに接していました。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 看護部の管理職の皆さんは、2019年に病棟編成が変わり、残業が発生するようになってしまったことを気にされていました。でも、その対策として、入退院の多い一般病棟と地域包括ケア病棟に遅番勤務を導入し、定時退勤を推奨しているそうなので、今後は残業が減っていくと思います。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 各病棟に介護スタッフさんが多く配置されていて、看護師さんとの関係性がとても良かったです。療養病棟では、季節のイベント開催に力を入れているそうで、看護師と介護職が協力し合って盛り上げているそうですよ。
落ち着いた雰囲気の職場で、スキルアップ・キャリアの再開を望む方。
温かい人間関係の職場で、仲間と和気あいあいと働きたい方