

医療法人 白百合会
大多喜病院
( 精神科病院 )


仕事が忙しくて家庭や趣味の時間を大切にできない場合、「私生活の充実のために職場を変える」という選択肢もアリですよね。自然豊かな千葉県夷隅郡にある「大多喜病院」は、観光地やサーフィンスポット、ゴルフ場などに囲まれた精神科病院。スタッフの心の健康も大切にするためにさまざまな働きやすさを整え、看護師はもちろん、看護補助者や介護スタッフも歓迎しているそうなので、さっそく見学に行ってチェックしてきます。
- 形 態
- 精神科病院
- 所在地
- 千葉県夷隅郡/大多喜駅
- 病床数
- 363床(精神療養病床263床・精神病床42床・療養病棟58床)

玄関
大多喜病院は、情緒漂う大多喜城下町「房総の小江戸」のすぐ近く、のどかな田園風景の中にありました。敷地内に広い職員用駐車場(月100円)があり、大半の職員がマイカー通勤だそうですが、勤務時間に合わせて病院と「大原駅」間の無料送迎バスも運行されています。玄関では、太田看護部長(写真中央)、小石川看護副部長(写真左)、齋藤事務長(写真右)が笑顔で迎えてくれました。今日はよろしくお願いします。


ベランダ
まずは、地域のシンボル「大多喜城」が見えるベランダを案内していただきました。「少し車を走らせれば、ゴルフ場やサーフスポットに気軽に行ける立地なので、ゴルフ・サーフィン・アウトドアなどが趣味のスタッフも多いです。時間外業務がほとんどなく、年間休日120日以上(+有休)と休暇制度も充実しているため、体力的にも無理がなく、早朝サーフィンを楽しんでから出勤するスタッフもいるんですよ」。


病棟
病棟に伺うと、多職種カンファレンスが行われていました。「チーム医療を実践する当院では、職種間の話し合いを大切にしていて、すべての職種が対等に向き合っています。最近では入院患者様の高齢化が進み、認知症で生活支援が必要な方が8割以上を占めているため、看護補助者に介護福祉士の資格取得を推進し、介護の専門職という立場でチーム医療に参加してもらっているんですよ」と、皆さん。


スタッフステーション
スタッフステーションの一角で、新人指導が行われていました。「精神科が未経験の方やブランクのある方も安心して働けるよう、入職後はプリセプター制度によるマンツーマンのOJTを実施しています。看護部には、勤続30年以上のベテランスタッフも多く活躍しているため、プリセプター以外のスタッフも積極的に指導に携わっているんですよ」。看護部長は入職43年目、看護副部長は入職31年目と、お2人とも長く勤続しているそうです。


eラーニング
お次は、研修会場としても活用している職員食堂へ。「こちらのプロジェクターは、eラーニングを院内研修で活用するために設置しており、看護師向けのテーマはもちろん、看護補助者や介護スタッフ向けのテーマでも開催しています。新型コロナの影響で、院内での研修開催や外部研修への参加を控えていた時期も、個人のPC・スマホから学べるeラーニングを導入していたため、学びを継続することができました」と、看護部長。


廊下
見学中に、特定行為研修を受講中の看護師長さんにお会いできました。「私は当院の奨学金制度を利用して看護師資格を取得後、子育てをしながらキャリアを積み、興味があった3区分の特定行為研修を受講しています。当院はキャリアアップに協力的で、手厚い資格取得支援制度が整っているため、看護部には精神科認定看護師の資格を取得したスタッフや、認定看護管理者教育課程を受講中のスタッフもいるんですよ」と、看護師長さん。


老健しらゆり
つづいて、併設の「老健しらゆり」へ。「こちらは老健の看護師長で、以前は大多喜病院に勤務していました。母体の『医療法人社団 白百合会』では、老健の他にも、デイケア・精神科訪問看護・グループホームなどを当院の併設施設として開設し、市原や幕張でグループ病院も運営していて、幅広い活躍の場があるんです」と、お2人。スキルアップや家庭の事情で、併設施設やグループ病院に異動することもOKだそうです。


老健しらゆり
老健の入居フロアでは、介護福祉士さんが利用者様と向き合っていました。キャリア支援が充実していて、8割以上の介護スタッフは介護福祉士資格を有しているとのこと。「現在は介護スタッフも看護部所属ですが、今後は介護部門の立ち上げを予定しています。今も主任や副主任などの役職を設け、キャリアパスを充実させています」と、看護師長。介護スタッフから相談員や看護師にキャリアチェンジした方もいるそうです。


病棟
病棟に戻り、子育て中のママさんや妊娠中のスタッフさんを紹介していただきました。「残業がほとんどなく、休みの希望も通りやすいため、妊娠中から出産後まで安心の職場です。子どもが小さいうちは、ライフスタイルに合わせたパート勤務や、契約職員(夜勤なし・土日休み)を選択することもできるんですよ」と、皆さん。年間休日は120日以上(+有休)あり、ワークライフバランスを大切にできるそうです。


保育室
お次は、敷地内にある保育室へ。「保育室は全職種が利用していて、保育料は1日1200円とリーズナブルです。お子さんの体調に変化があれば、すぐに様子を見に来られる距離ですし、病棟の窓からは、ときどき子どもたちがお散歩を楽しむ様子を眺めることができるんですよ」。定員10名のアットホームな保育環境が魅力で、のびのび外遊びが楽しめる園庭も完備されていました。


職員寮
最後は、月1万円の家賃が魅力の職員寮(病院敷地内)へ。「看護部は職員定着率が高く、平均年齢が年々上がっているため、新卒・第2新卒者も歓迎しています。寮は看護学生の利用もOKで、2022年度は高校を卒業したばかりの看護補助者・介護スタッフが複数名入職し、看護師を目指して看護学校に通っている方もいるんです」。多様な人材を歓迎する体制が整っていますね。今日はありがとうございました。

帰り道

――おつかれさまでした。スタッフの心の健康も大切にする精神科病院、いかがでしたか?
- うわさ通り、豊かな自然に囲まれた立地にあり、働きやすさも整っていて、気持ちにも時間にも余裕が持てる職場でした。老年期の精神科医療を強みとしていて、統合失調症や気分障害などの一般的な精神疾患の患者様は少なく、ほとんどが認知症を抱える高齢患者様というのも特徴的でした。身体合併症の管理を担う療養病棟もあるため、一般病院での経験を活かしやすいと思います。
――看護補助者や介護スタッフも歓迎しているそうですね。
- そうなんです。入院患者様の高齢化に伴い、無資格・未経験OKの看護補助者・介護スタッフの採用にも力を注いでいました。働きながら介護福祉士の資格を取りたい方や、准看護師・看護師を目指して看護学校に通いたい方などを応援するため、資格取得支援制度や奨学金制度も整え、仕事と学業の両立もしっかりバックアップしていましたよ。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 看護部長としては、将来のリーダー・管理職の育成を課題にしているそうです。役職者には、認定看護管理者教育課程への参加を積極的に促し、リーダーシップやマネジメントに優れた人材育成にも取り組んでいるとのこと。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 特定行為研修を受講中の看護師長さんは、栄養・血糖・精神の3区分の特定行為研修を選択し、すでに2つは修了していて、2023年春にすべて修了予定だそうです。修了後は、院内第1号の特定看護師として専門性を発揮していきたいそうで、あとに続く後輩も育てていけたらとおっしゃっていました。
家庭や趣味を大切にしながら、ゆったり働ける環境を求めている方。
キャリアアップに前向きな看護補助者・介護スタッフの方