【医療法人 慶友会 守谷慶友病院】Webで病院見学

年齢・性別・立場などに関係なく成長の機会が与えられる職場は、とても魅力的です。地域に根差して幅広い医療サービスを展開する「守谷慶友病院」では、多様な人材の活躍を推進するため、職員が抱えるさまざまな問題に寄り添い、キャリアの継続をサポートしているとのこと。あらゆる領域のスペシャリストナースが年々増えているそうなので、さっそく見学に行ってその実態を確かめていきます。

「守谷慶友病院」へのアクセスは、つくばエクスプレス「守谷駅」西口から、病院のシャトルバスに乗って約10分。シャトルバスは1日18本ほど運行されていて、マイカー通勤者のための駐車場も完備されているので、通勤はとても便利です。玄関では、外来主任（写真左）と病棟主任（写真右）を務める看護師のお2人が迎えてくれました。「ようこそ！今日は各部署で専門性を発揮している仲間をたくさん紹介させてくださいね」。

まずは、佐藤看護部長にお会いしました。「私が得意とするのは部下の『やる気スイッチ』を見つけること。今までいろいろな病院の管理職を務める中で、人はやる気スイッチさえ入れば才能を伸ばせると確信しました。私には『守谷市から看護師の笑顔の輪を全国に広げたい』という壮大な夢があるので、認定・専門・特定看護師などのスペシャリストの育成に力を注ぎ、地域でも活躍できる環境を整えていきたいと考えています」と、看護部長。

敷地内では、新棟の建設工事が行われていました。新棟にはどんな機能を設けるんですか？「2022年度から脳外の24時間救急医療体制を確立する計画なので、新棟の建設によって、救急外来から手術室・カテーテル室へのスムーズな動線を実現します。新棟完成後は、現在3名の救急救命士を9名まで増やし、プレホスピタル（病院前救護）に留まらず、救急外来での挿管準備や手術室での機械出しなども任せていく方針です」。

お次は、副看護部長が、2021年度に導入したラダーを見せてくれました。「今までも院内研修の開催やeラーニングの活用、外部研修への参加支援などに取り組んできましたが、今後はラダー別研修も充実させて、スキルアップとキャリア形成を応援していきます。私自身も現在は摂食・嚥下障害認定看護師を目指して研修中なので、意欲があれば立場や年齢に関係なく挑戦できることを部下に示したいと思っているんですよ」と、副看護部長。

院内には、めまい・ふらつきの悩みに対応する「つくば難聴めまいセンター」が併設されています。「こちらのセンター長（写真中央）は、全国でも有名な耳鼻咽喉科専門医で、現場での活躍はもちろん、研究活動や著書出版にも取り組み、県外からも多くの患者様が訪れています。めまい・ふらつきは脳の病気と関連が深く、今後は脳外の救急部門とも密に連携していく計画です」。院内には「つくば血管センター」も併設されているそうです。

廊下を歩いていると、特定看護師さんに遭遇。そちらのポスターは何ですか？「特定看護師のPRポスターです。当院では、2名の特定看護師が13の特定行為に携わっており、全部署の相談窓口としてコンサルテーションが行えるように、専用電話を常に携帯しています。当院のドクターは、特定看護師の活躍を応援してくれる方ばかりなので、院内の専門活動に従事しやすいんです」と、特定看護師さん。

安全・感染対策管理室で、感染管理認定看護師さんにお会いしました。「認定看護師の資格取得後は、こちらの専従スタッフとして感染対策に取り組みながら、研修講師を務めたり、委員会やICT活動に参加したりしています。当院には、乳がん看護認定看護師も在籍していて、病棟業務を担いながら、地域の婦人科クリニックと連携しているんですよ」と、感染管理認定看護師さん。

つづいて、透析室を案内していただきました。「こちらには38台のベッドを備え、1日2クールの透析治療に対応しています。院内にはシャント関連オペやPTAが行える環境が整っているので、腎不全保存期から透析導入、維持透析まで対応することが可能です。また、こんなふうに足病変の予防と早期発見のためにフットケアにも力を注ぎ、透析室の看護師を対象に勉強会を開いています」。部署ごとの学びも充実しているんですね。

病室を覗くと、看護助手さんがベッドメイクを行っていました。「病棟は、HCUを含む一般急性期病棟、地域包括ケア病棟、障害者病棟の3病棟あり、全病棟に患者様の日常生活支援を担う看護助手を配置しています。看護助手は無資格・未経験者も大歓迎で、入職時のOJTに加えて、看護助手対象の勉強会を月1回開催しているんです」。勉強会の講師役は、看護師やリハビリスタッフが担っているとのこと。

つづいて、隣接する24時間保育室へ。「保育室は全職種が利用するこができ、約40名のお子さんの利用登録があります（2021年11月）。当院に入職する看護師は、卒後5年目前後の中途入職者がメインなので、小さなお子さんを持つ方も多く、時短勤務や日勤常勤といった働き方の希望にも柔軟に応えているんですよ」。子育て中の働きやすさも整っているんですね。

最後は、看護部の皆さんが集まってくれました。多様な人材の活躍を推進しているそうですね。「はい。子育てとの両立支援をはじめ、ブランクからの復職支援、定年後の活躍も応援するフリーエイジ（食事介助・環境整備スタッフ）という職種の確立、LGBTQの方の勤務サポートなど、さまざまな仲間の働きやすさに寄り添っています」と、皆さん。素晴らしい取り組みですね。今日はありがとうございました。

――多様な人材に成長の機会を与えている病院、いかがでしたか？

看護部長がとてもエネルギッシュな方で、「仕事への情熱があれば誰でも歓迎！」という採用方針を掲げて、さまざまなバックボーンを持つ仲間の働きやすさに寄り添っていました。一般職の皆さんからも、「温かくてフレンドリーな上司が多いため、仕事の悩みはもちろん、家庭やプライベートの悩みも相談しやすい」という声を聞くことができました。

――見学をしていて、印象に残ったことはありますか？

認定看護師や特定看護師などのスペシャリストの多さです。看護部では資格取得を支援するだけでなく、専従部門の設置、研修講師などの教育活動支援、コンサルテーションの仕組みの構築など、スペシャリストたちのキャリアを活かせる環境を整えていました。

――では、ここはちょっと、というところは？

築年数の長い病院なので、ハード面は少し歴史を感じるかもしれません。ただ、院内は清潔感があり、スタッフステーションも整理整頓が行き届いていて、気持ちよく働ける環境でした。また、2022年度には新棟が完成予定ですし、古い設備は随時改修を行っているそうです。

――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。

夜勤のモチベーションアップ策として、1回2万円という手厚い手当を支給しているとのこと。月2回以上入ると、さらに1万円の夜勤加算手当が付くそうで、ママさんが多い職場でも夜勤帯は充足しやすいそうですよ。