

医療法人 福慈会
佐鳴湖病院
( 精神科病院 )


新しい取り組みに積極的な病院は、活気があって、意見やアイディアが通りやすい印象ですよね。自然豊かな佐鳴湖畔で精神科医療に取り組む「佐鳴湖病院」では、より魅力的な病院づくりに向けて、医療機能やハード面、勤務環境などを見直しているとのこと。明るく開かれた精神科を目指し、SNSによる情報発信も毎日のように行っているそうなので、さっそく見学に行って働く魅力を見つけてきます!
- 形 態
- 精神科病院
- 所在地
- 静岡県 浜松市中区/浜松駅
- 病床数
- 230床

玄関
「佐鳴湖病院」があるのは、「浜松駅」から西に3kmほど行った佐鳴湖のほとり。駅周辺は県内有数のショッピングスポットとして賑わっていて、少し離れると自然が多く、閑静な街並みが広がっています。玄関で迎えてくれたのは、リハビリテーション科の主任を務める作業療法士の市川さん。「ようこそ!スタッフの大半はマイカー通勤ですが、『浜松駅』からバスに乗ると、15分ほどで当院の目の前の『佐鳴湖病院前』バス停に到着するんですよ」。


玄関
見学に向かおうとすると、多職種の皆さんが玄関に出てきました。一体何をしているんですか?「退院される患者様のお見送りです。退院はおめでたいことなので、お一人おひとりに手書きのメッセージカードをプレゼントし、こんなふうにスタッフが送り出しているんですよ」。中規模病院だからこそできる、温かい取り組みですね。


事務長室
「こちらの山田事務長が、退院患者様を見送ろう!と提案してくれました。事務長はアイディアマンで、より魅力的な病院づくりのために行動してくれている一人です」と、市川さん。「今後は職員自身が理想の職場を創っていけるよう『提案コンテスト制度』の導入を検討していて、病院にとって有益なアイディアを出してくれたメンバーを表彰していこうと考えています」と、事務長。それは素晴らしい!


事務長室
お次は、広報担当の渡瀬さんを紹介していただきました。「パソコンやWEB制作が得意で、当院のホームページを作成したのも渡瀬さんです。2020年からは、インスタやTikTokで当院の魅力を発信していて、週に一度は職員も交えた楽しい動画を編集してアップしています」と、市川さん。明るく開かれた病院を目指して、SNSを有効活用しているんだとか。


事務長室
オリジナリティ溢れる取り組みが満載ですね!「そうなんです。当院の歴史は長いのですが、2019年に運営母体が『夢眠グループ』に変わったことで、新しさを積極的に取り入れるようになりました。夢眠グループでは、病院、クリニック、介護施設などを全国に展開し、定期的に各施設の代表者が情報共有をしているので、良い取り組み事例を導入しやすいんです」。今後は、グループ合同の研修もスタートする計画だそうです。


病棟
病棟へ伺うと、多職種の皆さんが集まってくれました。ユニフォームがカラフルで素敵ですね!「ありがとうございます。2021年から新ユニフォームになりました。他にも、ハード面の改修工事や、デイケアの開設、外来機能の強化などを進め、2023年には建物の新築工事に着手し、2024年度内の全館リニューアルを予定しているんですよ」と、皆さん。近い将来、新しい病院に生まれ変わるんですね。


スタッフステーション
スタッフステーションでは、新人指導が行われていました。「新人さんには、こんなふうに経験豊富な先輩が指導係として付き、業務に慣れるまでマンツーマンのOJTを行っています。とても働きやすい職場なので、看護部には長く働くベテランが多く、定年後も再雇用を希望し、いきいきと活躍しているんですよ」と、市川さん。


スタッフステーション
スタッフステーションの一角で、多職種カンファレンスが始まりました。「当院ではチーム医療を推進するため、さまざまな専門職で話し合う場を大切にしています。入院患者様の疾患は、統合失調症や発達障害、うつ病などさまざまですが、最近は高齢化が進み、認知症の方や身体介助が必要な方も増えているため、看護補助者も手厚く配置し、役割分担を進めています」と、皆さん。


院内研修の様子
「こちらは、先日開催した院内研修の写真です」と、見せてくれました。研修は定期的に行っていますか?「はい。ほぼ毎月さまざまなテーマで行っています。看護部では、精神科が未経験の方も積極的に迎えて育てていく方針なので、院外研修にも参加しやすい体制を整え、ゼロからでも精神科看護のプロを目指せる環境を整えているんです」と、市川さん。


デイケア
つづいて、併設のデイケアを案内していただきました。作品コーナーには、利用者様の趣味活動の作品が並んでいます。「こちらのデイケアは、当院を退院された患者様の生活を末永くサポートするために、2020年に開設されました。利用目的はさまざまですが、笑顔になれるデイケアを目指して、看護師、作業療法士、精神保健福祉士がチームを組み、楽しい活動を企画しています」と、市川さん。


屋上
最後は、佐鳴湖が一望できる屋上へ。とってもいい眺めですね~!「自然に恵まれた環境は当院の魅力の一つなので、入院中でも容態が落ち着いていれば可能な限り一緒に外出し、リフレッシュしていただけるよう取り組んでいます。また、働くスタッフのリフレッシュ時間も重視し、残業ゼロや有休消化を推進しているので、家庭やプライベートを大切にしながら働くことができますよ」。働きやすさも整っているんですね。今日はありがとうございました!

帰り道

――新しい取り組みに積極的な精神科病院、いかがでしたか?
- うわさ通り、新たな取り組みを積極的に導入しながら、より魅力的な病院を目指して進化・成長を続けていました。歴史の長い病院ですが、2024年度内には全館リニューアルオープンを計画し、新しい病院に生まれ変わる予定だそうです。
――働きやすさはどうでしたか?
- 院内に慌ただしさがなく、ゆったり働ける環境なので、予定通りに業務が進み、毎日ほぼ定時に退勤できているそうです。年齢を重ねても働きやすいため、定年後の再雇用を希望される方が多いそうで、ベテランの看護師さんもいきいきと活躍しているそうですよ!
――では、ここはちょっと、というところは?
- 事務長としては、小さなお子さんを持つ方も働きやすいように、勤務時間の変更を検討しているとのこと。保育園等の送り迎えの時間を考慮して、現在の8:30~17:30から、9:00~18:00や9:00~17:00に変更し、仕事と子育ての両立に寄り添っていきたいそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- SNSによる情報発信は、精神科病院の閉鎖的なイメージを払拭するために開始したそうで、外部の方が気軽に病院の取り組みやスタッフの様子を閲覧することができます。広報担当の方が毎日楽しい投稿をしているので、SNSから採用につながったケースもあるんだとか。
地域に開かれた精神科病院で、アイディアをカタチにしていきたい方
精神科に興味があり、仕事と子育てを両立しながら働きたい方