

医療法人社団 仁幸会
扇大橋病院
( 一般病院<療養病床> )


要介護度の高い高齢患者様が多い療養病床は、急性期とは違う忙しさがありますよね。足立区にある一般病院(療養病床)の「扇大橋病院」では、長期療養が必要な高齢患者様を積極的に受け入れていけるよう、看護助手の採用に力を注ぎ、看護師の業務負担軽減に努めているとのこと。看護助手は無資格・未経験OKで、働きながら専門性を身に付けていけるようサポートしているそうなので、さっそく見学に行ってチェックしてきます。
- 形 態
- 一般病院<療養病床>
- 所在地
- 東京都足立区/扇大橋駅
- 病床数
- 96床(医療療養病棟)

玄関
「扇大橋病院」へのアクセスは、日暮里・舎人ライナー「扇大橋駅」東口から徒歩1分。駅から病院外観が見えるほど近く、通勤にとても便利です。北千住駅や西新井駅からは「扇大橋駅」行きのバスが出ているので、多方面からアクセスできます。玄関で迎えてくれたのは、看護師長(写真左)と、入職2年目の看護助手さん(写真右)。今日はよろしくお願いします。


デイルーム
まずは、明るく清潔感のあるデイルームへ。「入院患者様のほとんどが要介護度が高く離床が難しいので、デイルームは主に看護助手の研修・食事スペースとして活用しています。職員食堂も完備していますが、若干混むときもあるので、こちらの広いデイルームを有効活用しているんです」と、看護師長。


デイルーム
デイルームの一角で、動画研修を受講している看護助手さんがいました。勤務時間内に受講できるんですね。「ええ、当院では『残業ゼロ』を推進し、研修・委員会活動・会議などはすべて勤務時間内に実施します。こちらの動画研修は看護師長が制作したもので、現場で求められる知識・技術などがわかりやすくまとめられています」と、看護助手さん。


病室
病室に行き、新人看護助手さんの指導風景を見学させていただきました。「当院には経験豊富な看護助手が多く、約8割が介護の資格を有しているので、無資格・未経験の方に手厚い指導を行うことができています。入職後は、業務に慣れるまで日替わりの教育担当者が付き、こんなふうにマンツーマンのOJTを行っているんですよ」と、看護助手さん。


病室
お隣の病室では、当院歯科の歯科医師と歯科助手さんが回診に訪れていました。「定期的な歯科の回診を通して、高齢者に多い誤嚥性肺炎や口腔疾患の予防に努めています。また、お口から食事ができる患者様はわずかですが、口腔ケアを通して嚥下機能の維持・改善に努め、状態に応じて経管栄養と経口摂取用し、昼食だけでもお口から食べていただけるよう取り組んでいるんです」と、看護師長。


廊下
病室を出ると、男性看護師さんと看護助手さんが情報共有を行っていました。「当院の患者様は言葉によるコミュニケーションが難しい方が大半で、顔色や表情、息づかいのなどの小さな変化を見逃さないよう、看護師と看護助手が日々観察して気付きを共有しています。また、中心静脈栄養の方も多いので、感染症や合併症の予防のために状態観察を徹底しています」と、お2人。


スタッフステーション
スタッフステーションに伺うと、看護師のお2人にお会いできました。どんな看護を経験できる職場ですか?「患者様一人ひとりにじっくり寄り添った看護を提供しやすい職場です。基本的に入院は予約制ですし、急変対応もほとんどなく、私たちの業務をサポートしてくれる看護助手さんが手厚く配置されるので、業務に追われずにマイペースに仕事ができます」と、看護師のお2人。


デイルーム
看護師と看護助手の更なる連携強化のために、定期的に病棟カンファレンスを実施しているそうです。「療養病床では、看護師はもちろん、看護助手もいなければ業務が回らないですから、看護助手さんたちにも介護の専門職という意識を持って欲しいと考えています。カンファレンスでは対等な立場で意見交換をして、お互いに補完し合える関係づくりを進めています」と、看護師長。


デイルーム
つづいて、看護師長が管理するシフト表を見せていただきました。お休みの希望は通りますか?「はい、希望はほとんど通しています。私としては、リフレッシュのために有休も積極的に取得して欲しいと考えているので、有休がたまっているスタッフにはこちらから声をかけるようにしているんです。連休も取りやすいですし、事前に相談してもらえれば1週間程度の長期休暇もOKですよ」と、看護師長。


廊下
「こちらの2人の看護助手は、子育て中のママさんです」と、紹介してくれました。仕事と子育ての両立は順調ですか?「はい。日勤は1日7時間勤務で、毎日ほぼ定時に退勤できるので、子どもとの時間も大切にできています。小さな子どもを持つ看護助手の中には、9:00~16:00の日勤パートで活躍している仲間も多く、子どもの成長に合わせた働き方を見直すことができるんですよ」と、お2人。


デイルーム
最後は、看護師さんと看護助手さんたちが集まってくれました。どんな仲間を歓迎していますか?「患者様やご家族はもちろん、一緒に働く仲間に対しても思いやりを持って接することができる方です。働きやすさも教育サポートも整った職場なので、療養病床の看護は未経験という方や、ブランクのある方、看護助手の仕事にはじめて携わる方なども安心して働けます」と、皆さん。今日はありがとうございました。

帰り道

――おつかれさまでした。看護助手の採用に力を注ぐ扇大橋病院、いかがでしたか。
- ほとんどの患者様が要介護度が高く、介助量は多いですが、各病棟に13~14名の看護助手が配置され、看護師と協働しているので、ゆったりと穏やかな雰囲気の職場でした。緊急入院はありませんし、人工呼吸器などの医療依存度の高い方の受け入れは行っていないため、急変も少なく、患者様一人ひとりとじっくり向き合える環境が整っていました。
――看護助手として、どんなスタッフが活躍していますか?
- 約8割の看護助手は、初任者研修・実務者研修・介護福祉士のいずれかの資格を持っていて、他の病院の看護助手として働いた経験や、介護施設で働いた経験のある方が多かったです。ただ、無資格・未経験の方も大歓迎とのことで、看護助手向けのOJTや研修制度も充実しています。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 在宅復帰が難しい患者様が中心なので、看取りが多くて辛いと感じる方もいるかもしれません。ただ、穏やかな最期を迎えていただくための支援は療養病床ならではの貴重な経験で、学べることがたくさんあるそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 案内役の看護師長は2022年度に赴任したばかりで、業務体制や教育内容の見直しなど、さまざまな職場改革を進めている最中とのこと。より魅力的な職場環境を目指して、現場の意見・提案なども積極的に取り入れていきたいそうですよ。
無資格・未経験から療養型病院の看護助手として働きたい方
家庭やプライベートを大切にしながら長く働きたい方