【社会医療法人 財団互恵会 大船中央病院】Webで病院見学

看護師には多様なキャリアの選択肢がありますが、目標にしたい先輩と出会えたら、より具体的なキャリアビジョンが描けそうですよね。鎌倉市の基幹病院として発展を続ける「大船中央病院」には、特定の看護領域を極めたスペシャリストがたくさん活躍しているとのこと。福利厚生や子育てサポートも充実していて、長く働く中で自分らしいキャリアを築ける環境が整っているそうなので、さっそく見学に行ってチェックしてきます。

「大船中央病院」へのアクセスは、「大船駅」東口から徒歩約6分。「大船駅」には、根岸線・東海道線・横須賀線・湘南新宿ライン・上野東京ライン・湘南モノレールと、複数の路線が乗り入れていて、都心にも、横浜や江の島、小田原、箱根などの観光スポットにも気軽に行くことができます。西館の玄関で迎えてくれたのは、看護師長のお2人。「ようこそ！今日は当院で働く魅力をたっぷりとご紹介しますね」。

東館の玄関を入り、総合受付へ。「当院は西館・アネックス館・東館の3つの棟で構成されていて、行き来しやすいように連絡通路を備えています。駅から一番近い西館には、総合受付や会計窓口があるほか、2次救急を受け入れる救急処置室も完備。一般外来は診療科ごとに各棟で対応しており、アネックス館には女性医師・女性スタッフによる女性外来があるのが特徴です」。

東館の地下1Fには、最新のリニアック（放射線治療装置）を備えた放射線治療センターがあり、最先端のがん治療に取り組んでいます。「がんの治療は当院の大きな強みで、こちらの最新型IMRT（強度変調放射線治療）装置のHalcyon（ハルシオン）を日本で初めて導入しました。手術や化学療法もがん治療の手段ですが、当院では放射線治療も有力な選択肢として提案しています」と、お2人。IMRTの施行数は全国屈指とのこと。

お次は、西川看護部長を紹介していただきました。「2014年に西川看護部長が赴任して、資格取得支援などのキャリアアップ支援の充実に取り組んでくれたおかげで、1名だった認定看護師が8名になりました（2023年2月）。現在も、認定看護師の教育課程や特定行為研修を受講中のスタッフや、専門看護師を目指して大学院に進学しているスタッフもおり、今後も更にスペシャリストが増えていく予定なんです」と、お2人。

西川看護部長とスタッフステーションに行き、スペシャリストの皆さんを紹介していただきました。「皮膚排泄ケア認定看護師（写真左から2番目）と緩和ケア認定看護師（写真左から4番目）は特定行為研修も修了し、病棟師長も兼務しています。今ここにはいませんが、感染管理認定看護師もいて、新型コロナが流行してから院内外で活躍の場を広げ、ICT（感染対策）チームの中心的な役割を担っているんですよ」と、西川看護部長。

病室では、看護師2名体制で患者様のケアにあたっていました。「入職後のOJTには『プリセプター制度』を取り入れていて、看護方式はPNS（パートナーシップ・ナーシング・システム）なので、常にペアの看護師と2名体制で勤務ができて心強いです。教育委員会では、プリセプター対象の研修も開催し、指導力の高い看護師を育てているので、新卒やブランクがある方でも安心して働けます」と、お2人。

「こちらは、先日開催した院内研修の様子です」と、写真を見せてくれました。院内研修は定期的に開催されますか？「はい。入職1年目～5年目のスタッフ向けには年数別の研修計画を立てて開催していますし、看護部全体の研修やスペシャリストの講義なども充実しています。今後は、キャリアラダーをもとに院内研修の内容を見直し、入職年数別ではなくラダー別の研修へと切り替えていく方針です」と、お2人。

お次は、東館のリハビリテーション室を案内していただきました。「リハビリテーション科では、脳血管疾患・運動器・呼吸器・廃用症候群と、さまざまな疾患へのリハビリに対応し、がんリハチームも結成しています。一日も早い在宅復帰のために術後早期からのリハビリ介入に努め、退院後の生活まで支援していけるように、外来リハビリ・訪問リハビリも行っているのが特徴です」と、リハビリテーション科の皆さん。

見学中に、子育て中のママさん・パパさんにお会いできました。仕事と子育ての両立は順調ですか？「はい。育児経験者が多い職場なので、子どものお迎えに遅れないように退勤させてもらえますし、子どもの行事には必ず参加できるようにお休みがもらえます。また、子どもの急な体調不良による勤務変更にも理解があり、本当にありがたいです」と、皆さん。ここ最近は、男性看護師の育休取得実績も増えているんだとか。

病院を出て、すぐ近くのビル1Fにある保育室「スマイルキッズ」を案内していただきました。「定員15名の家庭的な保育環境が魅力で、保育対象は1歳から就学前までのお子さんです。子どもが小さいうちは日勤常勤・時短勤務・パート勤務の選択もできますが、こちらでは24時間保育に対応してくれる日があるので、夜勤の際も安心ですよ」と、お2人。

最後は、職場から徒歩圏内の独身寮へ。とてもきれいな物件ですね。「そうなんです。築浅のワンルームマンションで8.2畳もあり、冷暖房完備、バス・トイレ別と快適な住まいです。湘南の海が近いので、サーフィンなどのマリンスポーツが趣味のスタッフも多く、電車に乗ればあっという間に箱根で、日帰り温泉を気軽に楽しめます」と、お2人。キャリアもプライベートも充実させられる職場ですね。今日はありがとうございました。

――お疲れさまでした。多様なスペシャリストが活躍する病院、いかがでしたか？

院内でスペシャリストをどのように活用していくべきか、看護部長がきちんとマネジメントしていて、専門外来の開催・チーム活動への参加・院内コンサルテーションの実施・院内研修の開催など、専門性を発揮できる場が充実していました。スペシャリストは現場の業務も兼任するので、スタッフにとって良い刺激になり、質の高いケアにつながっているんだとか。

――どんなスペシャリストが在籍していますか？

認定看護師は、感染管理2名・緩和ケア3名・乳がん看護1名・認知症看護1名・皮膚排泄ケア1名の計8名で、がん薬物療法看護や慢性心不全看護の認定看護師を目指して研修中のスタッフもいます（2023年2月）。ほかにも、特定行為研修修了者、認定看護管理者、慢性疾患看護専門看護師、糖尿病療養指導士、呼吸療法士、ACLSプロバイダーなども活躍中です。

――では、ここはちょっと、というところは？

キャリア目標に向かって学び続けられる方でないと、周囲と温度差を感じてしまうと思います。看護部長はスタッフ一人ひとりと向き合い、キャリア相談に随時対応しているそうで、看護師としてのキャリアプランが明確な方にとってはすごく魅力的な職場です。

――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。

広くてきれいな職員寮はとても人気で、部屋の空きがなかなか出ない時期もあるとのこと。寮に暮らすスタッフ同士の交流も多く、一緒に夕食を食べたり、仕事の悩みを相談し合ったり、いい関係を築いているそうですよ。