

医療法人社団 東光会
東所沢病院
( 回復期リハビリテーション病院 )


急性期のようなスピード感が求められる現場よりも、時間がゆったり流れる現場できめ細かいケアを提供したい方もいますよね。戸田中央メディカルケアグループ(TMG)の「東所沢病院」は、急性期治療後の患者様を受け入れ、落ち着いた環境下でリハビリや長期療養を支える地域密着型病院。回復期リハビリテーション病棟・障害者病棟・医療療養病棟・認知症病棟を有し、やりがいを感じながら長く勤められる職場づくりを進めているそうなので、さっそく見学に行って働く魅力をチェックしてきます。
- 形 態
- 回復期リハビリテーション病院
- 所在地
- 埼玉県所沢市/東所沢駅
- 病床数
- 251床(医療療養120床、回復期リハビリテーション38床、障害者33床、認知症60床)

玄関
「東所沢病院」へのアクセスは、「東所沢駅」から5分ほどバスに乗り、「城」バス停で下車して徒歩2分。駅から少し離れた立地ですが、出勤・退勤時間に合わせて「東所沢駅」「所沢駅」と病院を結ぶ無料送迎バスがあるほか、マイカー通勤を希望する方のために広い職員用駐車場を完備しているので、通勤には困らないそうです。玄関では、3人のお子さんを持つ入職22年目の看護係長さんが迎えてくれました。今日はよろしくお願いします。


病棟
まずは、多職種カンファレンスの様子を見学させていただきました。「チーム医療を推進する当院では、医師・看護師・介護福祉士・ケアサポーター(看護補助者)・薬剤師・医療相談員など、さまざまな職種が集まって話し合う場を大切にしています。病棟によって患者様の目指すゴールは異なりますが、どの病棟でも職種間の意見交換・情報共有を重視し、『その人らしさ』を大切にした看護・介護の提供に努めています」と、看護係長さん。


リハビリテーション室
つづいて、さまざまな訓練機器が充実したリハビリテーション室へ。「このフロアには在宅復帰を支える回復期リハビリテーション病棟があるので、こちらの機能訓練スペースのほかに、在宅生活を想定した訓練を行う居室・台所や、屋外で歩行訓練ができる環境も整えています。また、敷地内の畑や花壇を利用して園芸療法にも取り組んでいて、リハビリスタッフと患者様で季節のお花や野菜を育てているんですよ」。


廊下
つづいて、ACP(人生会議)の普及活動に取り組む医療相談員さんを紹介していただきました。院内には患者様・ご家族向けにポスターも掲示されています。「障害者病棟や療養病棟には、最期まで当院で過ごす患者様が多くいらっしゃるので、終末期の過ごし方を支えるACPを導入しています。ACPの研究に熱心な医療機関と連携して、定期的に院内で会議・勉強会を開き、より充実した終末期支援につなげているんです」と、医療相談員さん。


病室
療養病棟の病室に伺うと、看護師さんが患者様と向き合っていました。「以前は急性期病院に勤務していましたが、忙しい日々を送る中で体調を崩してしまい、ゆとりを持って働ける環境を求めて当院に入職しました。療養病棟では患者様一人ひとりの個別性を重視した看護を提供しやすく、ケアの密度が濃いぶん急性期とは違う忙しさがありますが、自分には合っていると感じます」と、看護師さん。


スタッフステーション
つづいて、新人指導の様子を見学させていただきました。「新人教育は『チーム支援型システム』を取り入れ、一人の新人さんに対して、相談役を担う入職2年目のチューター、技術指導を担当するエルダー、精神的なケアを担当するメンターの3人の先輩が関わり、成長を一年間サポートしています。キャリアの浅い方やブランクのある方も安心して働けるように、新人さんに限らず中途入職の方々も3人の先輩が支援するんですよ」。


研修室
お次は、研修室でeラーニングの様子を見学させていただきました。「スキルアップ支援として、年間を通してさまざまなテーマの研修を開催していますが、新型コロナの流行以降はeラーニングを積極的に活用しています。感染対策として、外部研修やTMGの合同研修もオンラインで配信される内容が増えたので、業務の一環として職場のパソコンから勤務時間内に受講できる時間を設けています」と、看護係長さん。


病棟
「当院では、介護福祉士・看護補助者を『ケアサポーター』と呼び、質の高い介護の提供を目指して『ケアサポーター会』を位置づけて、係長・主任を中心に勉強会などを定期開催しています。こちらのケアサポーターは無資格・未経験で入職したのですが、研修を受講し、介護福祉士資格を取得予定なんですよ」と、紹介してくれました。TMG人財開発センター主催の実務者研修は安価で受講可能なんだとか。


廊下
お次は、「thank youカード」の取り組みを紹介していただきました。「一緒に働く仲間に対して、業務の中で感じた『ありがとう』の気持ちを伝え合い、感謝する文化をつくっていこうと『thank youカード』を導入しています。病院全体で取り組んでいるので、職種間のコミュニケーションの活性化や信頼関係の構築にもつながっているんですよ」と、看護係長さん。


食堂
食堂に伺うと、クリスマスケーキのチラシを発見。こちらは何でしょう?「新型コロナの流行以来、医療現場は大変な状況が続いていますが、頑張っているスタッフのために何か還元したいという院長の計らいで、クリスマスにはスタッフ全員にケーキが贈られるんです。家族、パートナー、友人など、誰かと一緒に笑顔になれるようにと、大きなホールケーキなんですよ」。素敵な院長ですね!


保育室
最後は、生後6カ月~小学校就学前のお子さんが対象の24時間保育室へ。「私の3人の子どもたちは高校・中学・小学校に通っていますが、みんなこちらでお世話になりました。看護部にはママさんが多く、産休・育休後は早めに職場復帰したいという声も寄せられるので、保育室を拡大して保育対象年齢を引き下げることも検討中なんですよ」。スタッフの声を大切にしているんですね、今日はありがとうございました。

帰り道

――お疲れさまでした。落ち着いた環境下でリハビリや長期療養を支える地域密着型病院、いかがでしたか?
- 多職種が一丸となり、患者様一人ひとりとじっくり向き合いながら個別性を重視した関わりを大切にしていました。回復期のリハビリを経て在宅復帰を目指す患者様だけでなく、慢性期を経て終末期を迎える患者様もいらっしゃるそうで、終末期の医療・ケアについて話し合うACPを取り入れ、最期まで「その人らしさ」を支えるケアに力を入れている点も印象的でした。
――働きやすさはどうでしたか?
- とても働きやすい環境です。勤務中は忙しさを感じることもあるそうですが、緊急入院・手術などがないため、比較的計画通りに業務が進み、残業はほとんど発生しないとのこと。日勤の定時は17時半で、18時に病院を出発する送迎バスには余裕を持って乗れるそうですよ。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 急性期の看護に携わりたい方には合わないと思います。高齢者医療や認知症ケア、終末期ケアなどに興味がある方に向いている職場で、関連する領域の認定看護師・専門看護師を目指したい方や、特定行為研修の受講を希望する方への支援体制も整っています。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 案内役の看護係長さんは、入職当初は無資格・未経験のケアサポーターとして働きはじめ、奨学金制度を利用して看護学校に進学し、仕事と学業を両立して看護師の資格を取得したそうです。その後は3人のお子さんを出産し、現在は病棟の責任者を勤めながら後輩ママたちをサポートしていて、とても素敵な看護師さんでしたよ!
急性期治療後の患者様とじっくり向き合い、個別性のあるケアを提供したい方
無資格・未経験から介護を学び、介護福祉士の資格取得を目指したい方