医療法人社団 恵有会

緑協和病院

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看護部長インタビュー

看護部長の魅力がわかるコンテンツです。supported by 医療21

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看護部長インタビュー

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看護部長の、看護や職場についての“想い”が聞けるコンテンツです。

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目の前の患者様に寄り添うために、
いい看護とは何かを考え続けたい。

Profile

看護部長/佐々木麻里
看護師であった母の影響もあり、幼少期より看護師を志望していた。1985年に昭和大学医学部付属看護専門学校を卒業後、昭和大学病院の混合病棟に入職。出産・育児を機に、知り合いの整形外科の医師の開業に伴い転職。外来・居宅支援・ケアマネ・看護管理などを経験。子の独立後、看護管理の学び直しを目指し再び大学附属病院でキャリアをイチから築き直す。2017年に先代の看護部長からの声掛けがあり、2018年より緑協和病院の現職に就任。

これまでの歩み

こちらに入職されることになったきっかけを教えてください。

先代の看護部長にお誘いいただいたのがきっかけです。彼女とは2017年に知り合いました。当時、複数の病院から師長候補や看護部長候補が集まる、「認定看護管理者教育課程セカンドレベル」の研修があり、そこで、意見交換や協働作業を通じて、看護観や仕事への取り組み方でお互いのビジョンを共有することができました。

そして、研修後に当院の見学に誘っていただき、後継管理職としてのお話をいただいたのです。私は長く急性期を見てきた人間なので、回復期や療養期に特化した当院のような看護は初めてでした。ですが、改めて「看護管理」に向き合うには、非常に良い契機だったのではないかと、今となっては思っています。

看護師になった頃、どんな新人でしたか?

当時の私は、「これがやりたい!」の思いで突っ走ってしまうタイプでした。憧れの先輩ナースがいるというだけで高い専門性を求められる病棟を希望して、あとから非常に競争率が高い配属先だと聞いて恥ずかしい想いをしたのを、今でも鮮明に思い出せます。

その後、配属された混合病棟で、新人は私1人。その分、周囲の先輩たちが全力で厳しく、あるいは優しく接してくださいました。あの頃の経験から、新人さんの思いにはできる限り寄り添うように心掛けています。

過去に経験した印象深いできごとを教えてください。

整形外科の開業に携わった時は、自分の可能性が広がっていくのを感じました。当初は外来だけだったのが、地域ニーズをより広く受け止められるように、訪問看護やデイケア、デイサービスなどの事業も始めることになり、それに伴い、私自身もケアマネージャーや師長、管理職を勉強し、経験させてもらいました。

ただ、充分な看護管理の知識がない状態で師長を務めることに違和感があったのも事実です。そのため、子どもがある程度独り立ちした段階で、改めて出身の大学病院に戻り、看護管理を基礎から学び直しました。管理職待遇を捨ててキャリアがリセットされるのは勇気がいりましたが、「管理者としてどうすればよいか」という問いに、以前よりは明確な答えが出せるようになったと思います。

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看護についての考え方

どんな看護を大切にしている職場ですか?

私が看護部長に就任してから、方向性をわかりやすくするために、看護部の理念に「良い看護とは何かを常に考える」という文言を追加しました。

「良い看護」の定義は人によって異なります。私たちがどれほど「これが良い看護だ」と思っていたとしても、その看護を受ける患者様が「良い看護をしてもらえたな」あるいは「自分に合っているな」と感じてくださらなければ、それは単なる自己満足に過ぎません。常に看護を受ける側の立場に立って、「良い看護サービスを受けられた」と評価いただけているかを考えられるスタッフや組織であってほしいと思っています。

「良い看護」を実践するためには、何が大切でしょうか。

寄り添う気持ちが強く使命感の強い人は、患者様を思いすぎてオフの時も考えるようになってしまい、ついつい自分のことが二の次になりがちです。お看取りや、その後のご親族様とのグリーフケアなども経験してきて思いますが、オンオフの切り替えは必要不可欠なんですよね。オフはしっかりリラックスした時間を過ごして心に余裕を持ち、オンの時には、自分の掲げる看護観のもと、医療専門職として患者様のために何ができるかを問い続けることで、「看護師としての私」が確立でき、プロとして「良い看護」の実践が可能になるのではないかと思います。

そういう私自身、今でも患者様に感情移入してしまうこともあります。だからこそ、そうなってしまう看護師がいることもよくわかっているつもりです。つらい思いをした看護師とはデスカンファレンスなどを通して苦しい気持ち・つらい気持ちを共有するなど、「良い看護」につながる、働きやすい環境づくりを目指しています。

スタッフに臨床の場で心がけてほしいことはありますか?

みんなには、1日の終わりに「今日、患者様のためにひとつでも何かできたか」を見直して立ち止まって考えてほしい、と伝えています。

看護師はどうしても多重業務になりがちですので、忙しさのあまり「スケジュールをこなす」という感覚になりかねません。「今日も業務に追われて、いつの間にか時間が経ってしまった…」となってしまっては、患者様にとっての「良い看護」には辿り着けないのではないでしょうか。だからこそスタッフには、忙殺のあまり「自分が目指す看護」を見失わないよう、自らが看護師として何ができるかを常に問い続けてほしいと思います。

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職員への思い

看護部では、どんな働き方が叶えられますか?

風通しのいい環境下で、スタッフ一人ひとりがプライベートまで大事にできる働き方を実現できるよう、注力しています。看護部長である以上、時には指示命令を出さなければならないこともありますが、普段は話しかけてもらいやすい雰囲気づくりや、顔の見えるコミュニケーションを心掛けています。

また、看護管理を行う上で、これまでの人生で私自身が困ったりイヤだと感じたことを、スタッフには経験させない組織にしていきたいと心がけています。たとえば、子育て中であっても、病棟勤務ができて、キャリアアップができる体制を整えていきたいです。そのために必要な時短などの勤務制度や、育児支援、教育研修といった各種制度づくりに積極的に取り組んでいます。

看護部にはどんなスタッフが活躍していますか?

第2新卒で入職した20代から、50代・60代のベテラン、70代のパート勤務のスタッフまで、幅広い年代のスタッフが活躍しています。子育て中の世代も多く、時短や日勤のみといった勤務形態の仲間もいます。当院では残業がほとんど発生しませんので、仕事と子育てが両立しやすいという声も多くあります。

働く子育て世代のテーマとして、「小学校1年生の壁」というものがあります。子どもを保育園に預けていたときにはできていた働き方が、小学校に通うようになると難しくなるというものです。スタッフの中には、まさにこうした課題に悩んで見学に来てくれた人もいます。こうした方とお会いする際には、まずは、子育てと仕事の両立で現在一番困っていることを伺うことと大切にしています。私自身、子育て中に「こうだったらいいのにな」と思うことが多くありましたので、当院に入職する・しないに関わらず、気軽に相談できる相談相手の一人にしてもらえたら嬉しいですね。

入職を考えている方へメッセージをお願いします。

当院は仕事とプライベートが両立しやすい職場です。だからこそ、看護師としてのキャリアプランに悩んでいる方や、ライフステージの変化に合わせた仕事がしたい方であれば、まずは一度お話だけでもしに来てください。

病院によっては、育休から復帰する際、「別ポジションへ異動してね」と言われるケースも多くあると聞いています。ですが、私は「子育て中だからできない」なんて仕事はないと思っています。逆に子育て中のストレス下で不慣れな業務に就いてもうまくいくわけがありません。だからこそ、当院では、時短や定時上がりといった制度面から支援を行います。ぜひ、あなたらしいキャリアを築いてください。

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プライベートの過ごし方

娘との「ヌン活」

娘と一緒に親子2人で、アフタヌーンティー巡りをしています。去年のクリスマスには、私が好きな犬のキャラクターをテーマにしたアフタヌーンティーを娘が見つけてきてくれたため、都内のホテルで優雅なひと時を過ごしました。

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