医療法人財団 岩井医療財団

稲波脊椎・関節病院

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看護部長インタビュー

看護部長の魅力がわかるコンテンツです。supported by 医療21

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稲波脊椎・関節病院

看護部長インタビュー

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看護部長の、看護や職場についての想いが聞けるコンテンツです。

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少しぐらい成長がゆっくりでも大丈夫。
みんなで丁寧に支えていきます。

Profile

看護部長/永久保静子
高校卒業後、助産師を目指して地元の医療短大の看護学科・助産学専攻科へ。卒後は上京し、都内の大学病院の産婦人科病棟に勤務するも、1年で退職して他業種に転職。ブランクを経て再び助産師として働く決意を固め、総合病院の産婦人科で復職を果たす。看護部教育担当や病棟管理職を経験し、2017年に稲波脊椎・関節病院の看護部長として入職し、現在に至る。

これまでの歩み

助産師を目指したきっかけを教えてください。

助産師になりたかったというよりも、人として未熟な部分が多い自分が一般企業で働く姿が想像できなかったんですよね。母親も医療職に就いていて、幼い頃から仕事の話を聞く中で、いろいろな人と関わりながら働くイメージがあり、そういう環境に身を置けば成長できそうだなと思って医療の道を選びました。

本当はホスピスに興味があったのですが、卒後一年目からホスピス勤務は難しく、人間にとって「生まれること」と「死ぬこと」は一度しか訪れないので、尊い瞬間に携われる助産師に憧れました。それに助産師って、看護師よりも学生でいられる期間が長いので、就職まで少しのんびりできるぞ~なんて思ったりもしてね(笑)。

どんな新人時代を過ごしていましたか?

新卒で都内の大学病院の産婦人科で働き始めたのですが、失敗と挫折を繰り返す日々で、すべてにおいて自信が持てず、劣等感の塊でした。初めて一人で分娩介助を行い、お母さんと一緒に赤ちゃんの誕生を喜ぶ感動を味わった思い出もありますが、いろいろとうまく行かないと思ってしまい、完全に心が折れて仕事を楽しめなくなっていて、1年で退職を決めたんです。

辛い時期があったんですね。

ええ。でも、しばらく医療業界を離れて別の業界に身を置く中で、「また助産師として働きたいな」と考えるようになりました。異業種に就いたからこそ、看護の魅力を再発見できたし、ずっとこの仕事を続けていく覚悟も決まったんです。

医療職はとても素晴らしい職業ですが、自分の身を削ってまで働くのは違うと思うし、ブランク期間があったからこそ今の自分があるので、一度退職したことを後悔はしてないです。

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現在の挑戦

何がきっかけで、こちらの病院に赴任されたんですか?

当院の前任の看護部長と一緒に働いていた時期があり、紹介されたことがきっかけです。助産師の経歴を話すと、「なんで整形外科に来たの!?」と、驚かれる方も多いですが、産科と整形外科は実は似ている部分もあるんですよ。

産科は「ウェルビーイング(健康な状態)」が保たれている方が対象で、いかに問題を起こさずに分娩につなげるか・いかにより良い状態に導くかが求められます。当院が行う整形外科手術も、目的は、命に直結する病気を取り除くことではなく、患者様の人生をより良い方向に導くことで、命を救うというよりは、生きがいを感じる心を救うといったイメージでしょうか。看護師はPOS(問題解決型思考)の方が多く、当院の患者様と向き合うことに最初は戸惑いを感じやすいのですが、私はずっと産婦人科で働いてきたので、スムーズに入ることができました。

こちらの病院の看護の特徴について教えてください。

当院の強みは脊椎内視鏡下手術で、在院日数の短さが大きな特徴です。大半の患者様は手術目的で、1週間以内の退院がほとんどですから、外来からしっかり関わることを心がけています。

入院中は、短期間でいかに早く「患者様のニーズ」と「必要な看護」を捉えていくかが重要で、看護の基礎を築いた後のスキルアップに向いた職場だと思います。入退院も手術も毎日10件前後あり、常にスピードが求められますが、そんな中でも自分の看護を見出していくことを大事にしています。

看護方針について教えてください。

全人的看護です。当院の患者様は、退院後に「趣味の散歩を再開したい」「好きなスポーツに復帰したい」など、希望や目標を持っていますから、その方の生き方・生活スタイル・価値観・家庭の状況・社会的役割など、さまざまな背景に寄り添う必要があります。

スタッフには、目に見えること・聞こえてくる言葉だけではなく、その奥にある想いに気付けるような関わりをしてほしいと思っています。

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職員への思い

スタッフに対してどんなことを心がけていますか。

すべてのスタッフに、「この病院にいていいんだ」と感じてもらえる居場所をつくることを心がけています。少しくらい成長がゆっくりでも、本人が「当院で頑張りたい」という気持ちがあるなら、みんなで支えていくつもりです。

新卒採用は行っていませんが、卒後3年以上の臨床経験を積んだ方なら、整形外科が未経験でも大歓迎。専門領域に特化した病院なので、未経験者にはハードルが高いと思われがちですが、教育サポートを充実させているので安心して入職してください。

どんな人材を育てていきたいと考えていますか?

看護部の教育方針の通り、「自ら考え、自らの意見を持ち、自ら決断できる、自律した看護師」の育成です。一人で何もかもできるようになってほしいわけではなく、さまざまな部署の仲間と連携しながら、患者様にとってベストな看護を導き出してほしいですね。

最も重視しているのは「自分で考える力」を養うことで、看護部の管理職には、「答えや正解ではなく、まずその人の考えや意見を聞くこと」「正しい・間違っているという軸では関わらないこと」を徹底してもらっています。部下が上司の顔色を伺ったり、上司の評価を気にしたりして、自分の意見を言えない組織に明るい未来はないと思うのです。

これから新しく入られる方にメッセージをお願いします。

看護師って、頑張り過ぎちゃうタイプの人が多いように感じます。私は卒後1年目で退職した経験から、悩んでいるスタッフには「辛い時には逃げてもいい」と伝えています。

一緒に働く仲間には、仕事以外の時間も充実させて欲しいので、ワークライフバランスをとても大切に考えています。仕事だけが人生のすべてじゃないのだから。看護部長として、患者様だけでなくスタッフのウェルビーイング向上も目指して、より良い職場づくりに取り組んでいきたいと思っています。

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プライベートの過ごし方

突然のひとり旅も楽しいです

ひとり飲みやひとり旅が趣味です。突然ドイツに行きたいと思い立ち、旅行会社に「明後日からドイツに行けるチケットありませんか?」と問い合わせたことも(笑)。新型コロナの影響で最近は海外旅行に行けていませんが、のんびり散歩したり、神社にお参りに行ったり、友人と食事や買い物を楽しだりと、そんな時間も楽しいです。

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