【医療法人社団 苑田会 苑田第一病院】Webで病院見学

急性期病院に忙しさは付きもの。でも、やりがいは大きいし、急性期の現場でこそ得られる経験・身につくスキルがあるから、「ずっと急性期医療に携わりたい」という方も多いですよね。地域屈指の救急車の受け入れ件数を誇る「苑田第一病院」には、私生活を充実させながらキャリアアップも目指せる環境が整っているとのこと。看護部には子育て世代も多く活躍しているそうなので、その理由を探るため、さっそく見学に行ってきます！

「苑田第一病院」へのアクセスは、東武スカイツリーライン「竹ノ塚駅」東口から徒歩約10分。玄関では、消化器外科病棟の主任を務める入職11年目の看護師さんが迎えてくれました。「ようこそ！当院は2026年頃を目途に、近隣の土地へ新築移転計画があり、地上10階建ての300床以上の病院にスケールアップする予定です。救急医療体制もより充実させて、三次救急レベルの要請にも対応できる病院を目指していく方針です」。

まずは近くの駐車場に行き、病院所有の救急車を見せていただきました。救急搬送の受け入れ実績が地域トップクラスだそうですね。「そうなんです。1カ月平均850台で、年間1万台を超えています。2018年にこちらの病院救急車を導入以降は、救急救命士の採用にも力を注いでいて、現在16名の救急救命士が活躍中しているんですよ（2023年9月）」と、看護主任さん。

救急外来に伺うと、看護師さん（写真左）と救急救命士さん達が迎えてくれました。「救急車が来ると緊迫した空気が漂うものの、気さくなメンバーばかりなので、普段は和気あいあいとした雰囲気です」と、看護師さん。「地域屈指の急性期病院なので、症例件数が多く、救急救命士による院内トリアージのサポートや、転院搬送の調整などに助けられています」。新築移転計画に伴い、看護師だけでなく救急救命士も増員予定とのこと。

救急救命士さんにDMATのユニフォームを見せていただきました。かっこいいですね！「当院のDMATは、医師1名・看護師2名・コメディカル1名で構成されていて、引き続き新規隊員を養成する方針です。現在は災害訓練や外部研修への参加が中心ですが、全国の災害現場へ駆けつけられる体制も整えています」。災害拠点病院として、応急処置の研修やトリアージ訓練にもしっかり取り組んでいるそうです。

つづいて、小田看護部長にお会いしました。看護部には子育て世代も多いって本当ですか？「はい。約半数は育児経験者で、私自身も入職当初は子どもが小さくてパート勤務でした。『急性期病院＝忙しい』というイメージが強く、子育てとの両立は難しく思われがちですが、年間休日が120日（＋有休）あり、法人合同の保育室を備えているため、産休・育休後の職場復帰率がとても高いです」と、看護部長。

病棟に行き、子育て中の看護師の皆さんを紹介していただきました。仕事と子育ての両立は順調ですか？「はい。子どもが小さいうちは日勤常勤・時短勤務・パート勤務の選択ができますし、保育園や学童のお迎えに遅れないように退勤させてもらえるため助かっています。最近は男性看護師の育休取得実績も増えていて、取得時期・期間の相談にも柔軟に対応してもらえます」と、子育て中の皆さん。

スタッフステーションに行き、カンファレンスの様子を見学しました。「毎日多くの救急患者様を受け入れていくには、救急外来の体制整備はもちろん、病棟での円滑なベッドコントロールもとても重要。入院患者様の在院日数は短く、ほとんどの方が12日以内に退院されるため、病棟スタッフ全員がベッドの状況や退院の予定を把握し、救急車の受け入れ率向上を目指しています」と、皆さん。それは素晴らしい！

お次は、20床のHCU（ハイケアユニット）を案内していただきました。「当院の強みとする診療科は脳神経外科・循環器・消化器外科で、6床のSCU（脳卒中ユニット）も備え、救急搬送後や術後で急変リスクの高い重症患者様に手厚い看護を提供しています。新築移転後はICU（集中治療室）を開設予定で、より高度な集中治療体制を整えていく方針です」と、看護主任さん。

手術室に行き、特定行為研修を修了した手術室看護認定看護師さん（写真中央）と、感染制御看護師さん（写真左）を紹介していただきました。「苑田会ではキャリア支援の強化を図り、個々が興味のある外部研修への参加や資格取得をサポートしています。今後もさまざまな看護領域のスペシャリストの育成に力を注ぎ、スペシャリストによる専門講義やコンサルテーションの機会も充実させる方針です」。

病室を覗くと、新人看護師さんへの指導が行われていました。「入職後は、新卒者にも中途入職者にもプリセプターの先輩が付き、その方のレベルに合わせたOJTを行っています。入職1年目から目標を持って仕事に取り組めるように、クリニカルラダーに沿った到達目標を提示してラダー別の研修を開催しているほか、自己学習支援としてeラーニングも導入しています」と、看護主任さん。

最後は、スタッフ専用フロアにあるミニコンビニへ。「こちらでは飲み物・お菓子・軽食などが気軽に購入できて便利です。スタッフ満足度向上のために、1食250円職員食堂や、リーズナブルな職員寮などの福利厚生を充実させているほか、直接応募（医療21経由含む）の中途入職者の方には『入職お祝い金（看護師50万円・准看護師5万円）』を支給しているんですよ」。働く魅力がたくさんありますね！今日はありがとうございました。

――お疲れさまでした。子育て世代も活躍する急性期病院、いかがでしたか？

救急搬送の受け入れ件数は地域トップクラスと聞くと、残業が多くて希望休が取得しにくい職場を想像していましたが、病院全体で定時退勤を目標に協力し合い、月4回まで申請できる希望休はほぼ100％反映されるのだとか。夕方に救急搬送が立て込んで残業が発生してしまう場合も、メンバーみんなで協力する体制ができているそうです。

――子育て支援は充実していますか？

はい。グループ病院「花はたリハビリテーション病院」に苑田会合同の保育室があり、リーズナブルな保育料でとても人気です。看護部長をはじめ管理職の皆さんがスタッフの家庭の状況を把握しているので、お子さんの急な体調不良による欠勤にも理解がありますし、ライフスタイルに合った働き方の相談にも乗ってもらえます。

――では、ここはちょっと、という点は？

看護部には、2人目、3人目を妊娠する方も多く、産休・育休を取得される方が重なって大変な時期も多いのだとか。でも、「またこの職場に戻ってきたい」という仲間の想いを受けて、みんなでしっかり頑張っているそうですよ。

――最後に、ここだけの話をひとつお願いします

救急外来や手術室など、男性看護師の活躍が期待される部署も多く、看護部の2割以上を男性が占めているのだとか。子育て中のママさんだけでなく、パパさんの働きやすさもサポートしていて、育休を分割して2回取得するケースにも対応しているそうですよ。