
はじめての職場を短期間で退職したり、育児などで長いブランクがあったりすると、その後のキャリアに影響がないか不安ですよね。地域の高齢化問題と向き合う「我孫子聖仁会病院」では、急性期のような慌ただしさのない職場環境を活かして、第二新卒者やブランクからの復職希望者を歓迎しているとのこと。併設する2つの特養との連携を活かして、医療と介護の連携強化を図り、患者様のニーズに寄り添っているらしいので、さっそく見学に行って、働く魅力を見つけてきます!
- 形 態
- 一般病院
- 所在地
- 千葉県我孫子市/天王台駅
- 病床数
- 168床(一般50床、障害者50床、療養48床、緩和20床)


玄関
我孫子聖仁会病院へのアクセスは、JR常磐線「天王台駅」南口から、病院の無料送迎バスに乗って約5分。敷地内には無料の職員用駐車場があり、マイカー通勤者も多いそうです。玄関で迎えてくれたのは、第二新卒として採用された入職4年目の看護師さん。「ようこそ!看護部には、私も含めて卒後年数の浅い第二新卒者の入職が増えていて、手厚い教育サポートを用意しています。今日はゆっくり見学していってくださいね」。


特養「けやきの里 あやめ館」
まずは、2025年3月に敷地内に開設された特養を紹介していただきました。「医療と介護の一体的なサービスの提供を目指す当院では、渡り廊下でつながる特養『けやきの里』と、敷地内のこちらの『けやきの里 あやめ館』との連携を大切にしています。特養の入居者様の救急対応や入院治療、外来透析のニーズも多いため、施設を越えてスタッフ間で情報共有を行い、継続した支援の提供に努めています」。


外来の待合ロビー
院内に入り、外来の待合ロビーへ。きれいで新しい雰囲気ですね。「そうなんです。2023年から2024年にかけて院内のリニューアル工事を実施し、老朽化した設備や物品は最新式のものと交換しました。外来看護師は、一般科の診療介助だけでなく、レーザーなどの美容医療や、PFC-FD™療法などの再生医療にも携わることができ、内視鏡室や手術室も兼務しています」。


健診センター
お次は、近年ますます需要が高まっているという健診センターへ。「当院の健診センターでは人間ドックをはじめ、各種企業健診や、我孫子市特定検診、がん健診など、さまざまな項目に対応しています。リニューアル工事によって内視鏡検査室が1室から2室体制になったことで、より多くの方を受け入れられるようになりました」。地域密着型病院として、予防医療にも力を注いでいるそうです。


看護部長室
つづいて、北畑看護部長にお会いしました。第二新卒者やブランクのある方も歓迎しているそうですね。「はい。最近は卒後1年目の途中で入職される方も増えているため、基礎看護をしっかり身に付けられる教育体制を整えました。2025年度からは、入職1年目の方にフォローアップ面談を導入していて、入職1カ月・3カ月・6カ月・1年の節目に上司と面談を行い、一人ひとりの悩みや困りごとなどに寄り添っているんです」と、看護部長。


スタッフステーション
病棟のスタッフステーションに伺うと、新人さんが質問にやってきました。「入職後は1対1のOJT期間を設けていますが、ひとり立ち後も困ったことがあれば、身近な先輩にいつでも相談してOKです。当院では業務の効率化と負担軽減に向けて、オーダリングシステムや電子カルテなどの医療ICTを積極的に導入していて、操作方法なども丁寧に指導しているので安心してくださいね」と、看護師さん。


病室
お次は、病室を案内していただきました。「病棟のリニューアル工事を行った際に、すべてのベッドを最新式に入れ替えて、ナースコールシステムも新しくしました。高齢の入院患者様が中心なので、褥瘡の予防・改善に効果的な耐圧分散マットやエアーマットも多く導入していて、体重やお身体の状態に合わせてマットのやわらかさを調整する機能なども搭載されているんです」と、看護師さん。


浴室
浴室には、感染予防のためにミスト式の介護浴槽を導入したそうです。「要介護度の高い患者様が増えているため、看護補助者の採用に力を注ぎ、入浴介助は看護師と看護補助者が協力して行っています」。看護補助者は無資格・未経験OKで、働きながら介護福祉士を目指す方への資格取得支援制度や、看護師を目指す方への奨学金制度も用意しているのだとか。


透析センター
つづいて、人工透析センターを案内してくれました。「透析治療は2クール体制で、月水金は外来患者様、火木土は入院患者様の透析に対応しています。併設の特養や地域の介護施設から透析治療に通われている方も多くいて、お身体の状況に合わせて透析中のリハビリ療法を導入し、食事指導や生活指導も手厚く行っています」。院内では、シャント関連オペにも対応しているそうです。


リハビリテーション室
お次は、リハビリテーション室へ。とても広くて開放的な空間ですね。「ええ。二次救急病院として24時間救急に対応し、整形外科を中心に手術件数が増えているため、リハビリ環境の充実にも力を注いでいます」。緊急入院や手術の多い一般病棟は忙しさがありますが、障害者病棟と療養病棟は比較的落ち着いていて、2024年10月から緩和ケア病棟も再開し、病棟によって雰囲気や学べる領域が異なるそうです。


院内保育室
最後は、24時間対応の院内保育室へ。「土日祝のみ・夜勤時のみ・幼稚園との併用など、生活に合わせた利用ができます。保育料はリーズナブルで、外遊びが楽しめる園庭もあり、子育て中のスタッフからとても好評です。子育て支援として多様な勤務形態を用意し、有休取得率の向上や残業削減にも取り組んでいるので、ママさんや育児ブランクがある方も安心して入職してほしいです」。今日はありがとうございました。

帰り道

- ――お疲れさまでした。第二新卒者やブランクがある方の入職も歓迎している病院、いかがでしたか?
- ここ数年の間に第二新卒者の入職が増え、キャリアの浅い若手も働きやすい職場づくりが進められています。院内全体のリニューアル工事も完了し、設備やシステムなども新しくなったことで業務効率が上がり、より働きやすい環境になったそうです。
- ――教育体制も充実していますか?
- はい。とても充実しています。看護部の教育体制は、現場の声をもとに随時見直しを行っていて、ラダー研修はeラーニングで受講するかたちにして、2025年度からは、入職1年目の方を対象に定期的に上司と個別に話ができるフォローアップ面談制度を導入したとのこと。興味のある外部研修・学会にも参加しやすい体制も整っていますし、認定看護師などのスペシャリストを目指す際の資格取得支援制度も整っています。
- ――では、ここはちょっと、という点は?
- 高度急性期の現場でバリバリ働きたいという方にとっては、物足りなさを感じる職場かもしれません。急性期から慢性期、終末期までの切れ目のない医療を提供している病院ですが、併設特養の入居者様の救急対応や入院が多いそうで、高齢者看護・認知症ケア・ターミナルケアなどに興味がある方はやりがいを感じられる職場だと思います。
- ――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 第二新卒として入職された方の中には、以前の職場に馴染めなかった方が多いそうですが、こちらの病院にきてから笑顔で働けるようになった方がたくさんいるそうです。今後も、第二新卒の受け入れ・定着に取り組むため、指導体制やメンタルヘルス支援を強化したいそうですよ。
キャリアの浅い第二新卒者も歓迎している病院を探している方
高齢者看護・認知症ケア・ターミナルケアなどに興味がある方