看護の仕事は、勤務している病院の形態や部署によって大きく異なりますよね。看護師が活躍できる現場はたくさんありますが、どこが自分に合っているのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。「足立北病院」は、療養型に特化した病院。救急の受け入れがないため、慌ただしさがなく、残業もほとんどないことも働くうえでの魅力なのだそう。「働きやすい療養型病院」の魅力をしっかり探ってきたいと思います!
- 形 態
- 慢性期病院
- 所在地
- 東京都足立区/谷塚駅
- 病床数
- 112床
玄関
足立北病院の最寄り駅は、東武スカイツリーラインの谷塚駅。駅から徒歩11分ほどで、静かな住宅街に建つ病院に到着しました。病院とは思えないようなおしゃれな外観です。玄関先では総務スタッフさんが出迎えてくれました。「この外観、ステキでしょう。フランス人設計士による建物なんですよ。外観だけでなく、内部もとてもきれいなことが、当院の自慢なんです。さあ、どうぞ」。
待合室
院内に入ると、おっしゃっていた通りの素敵な空間が現れました。病院の待合室というより、ホテルのロビーのような感じです。「内装デザインが良くて、かつ、オープンからまだ10年経っていないので、どこもきれいでなんですよね。療養型だからこそ患者様とご家族にゆったりとした気持ちで過ごしていただきたいという想いが内装にも込められています」。このきれいさと落ち着いた雰囲気は、働くスタッフにとっても嬉しいですね。
ナースステーション
ナースステーションではカンファレンスの真っ最中でした。「病棟は2階と3階にあって、各フロアにナースステーションがあります。チームワークを重視した看護提供をしているので、このように多職種が集まってカンファレンスを行い、患者様の様子を共有しています」と、総務スタッフさん。ナースステーションがフロアのほぼ中央にあり、よく考えられた動線になっているのですね。
病室
続いて病室へ。「入院患者様にフットマッサージを施している男性は、リハビリスタッフさんです。寝たきりの患者様が多いので、ベッドサイドケアや褥瘡予防にも力を入れています。また、患者様のケアをする際は、必ず2人一組になって行っていることも当院の看護の特徴です。そうすることで、ヒヤリハット防止にもなりますし、入職して間もないスタッフも安心して仕事ができます」。ありがたいです。
廊下
廊下で菊池総師長にお会いしました。残業がほとんどなく、お休みも取りやすいそうですね。「はい、ほとんど毎日定時で仕事が終わります。また、お休みもほぼ希望通りに取れますし、長期休暇ももちろんOK。子育て中のスタッフはもちろん、どの世代のスタッフもオンオフのメリハリをつけながら働けるよう配慮しています。シフト作りは私に任せてくださいね」と総師長から力強いお言葉をいただきました。
研修風景
「院内研修は、月に1回の頻度で行っています」と、研修風景の写真を見せていただきました。「研修内容は、医療安全や感染管理だけでなく、長期入院されている患者様の手掌内環境改善、吸引ホース内の汚れの蓄積を減らす方法など、療養型ならではの内容が多いことが特徴です。療養型が初めての方でも、研修で基礎からしっかり学べますので安心ですよ」。
廊下
「彼女は新卒で入職した1年目の看護師なんですよ」と総務スタッフさんが紹介してくれました。なぜこの病院を選んだのですか?「奨学金制度があることや、病院全体のきれいさに魅かれて入職を決めました。新卒で入職したのは私だけですが、先輩たちが本当にやさしく丁寧に指導してくれるので、不安なく働くことができています」。
廊下
ところで、療養型病院特有の匂いがほとんどしないのはなぜですか?「そうなんです。院内は大型の換気・空調システムが完備されているので、匂い対策がバッチリなんです。また、オムツ交換をするときは、必ず窓を開けて換気するなど、いつも快適な環境を保てるようにしているんですよ」。
デイルーム
つづいて、2階・3階にあるデイルームにご案内いただきました。窓が大きいから自然光が入るし、とても気持ちがいい空間ですね!「もともとは、患者様やご家族の面会・歓談用スペースとして設けられたのですが、現状として寝たきりの方が多く、さらにコロナ禍で面会も制限されていることから、今はスタッフのミーティングや憩いの場として使われています」。
デイルーム
あの方は何をされているのですか?「看護助手さんで、eラーニングで業務内容を学んでいるところです。看護助手さんは病院勤務が初めてという方も多いので、OJTだけでなく、eラーニングをプラスして学んでいただいています。スマホやタブレットなどで時間と場所を選ばず学べるので、好評なんですよ。昼休みや空き時間に、こうしてデイルームで学ぶ方も多いんです」。使い方のフォローは万全だそうです。
職員食堂
最後は1階にある職員食堂へ。「朝、昼、晩と、こちらで食事を摂ることができます。昼食は日替わりメニューが300円です。温かいものは温かい状態で、冷たいものはキリっと冷やして提供されるので、本当に美味しいんですよ。ご飯も温かく、麺もオーダーごとに茹でてくれます」と総務スタッフさん。フードロス対策のために、事前に食べたいメニューを決めて注文しておくのだそうです。今日は本当にありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。きれいで残業がほとんどない療養型病院、いかがでしたか。
- 想像していた以上にきれいな環境でした。衛生的できれいな病院っていいなあ、と改めて思いました。住宅街にあるので静かですし、広い中庭まであるんです。寝たきりでお散歩などはできなくても、環境の良さは患者様にもプラスになるのではないでしょうか。
――療養型ならではのやりがいも感じられましたか。
- はい。慌ただしさがないので、一人ひとりの患者様とじっくり向き合える看護ができます。たとえ言葉を交わすことはできなくても、笑顔でケアをしている姿がとても印象的でした。急性期の看護とは仕事内容が大きく異なりますが、やりがいはとても大きいのではないかと思います。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 急性期でバリバリ働きたい、という方には向いていないかもしれません。でも、療養型看護を学びたい、残業は避けたい、という方にはピッタリだと思いますよ。総師長さんは、今後Instagramなどによる情報発信にも力を入れたいとおっしゃっていました。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 絵が飾られていたり、壁に絵が描かれていたり、と温かい雰囲気の院内です。また、病室の窓が大きいのも明るくて良いです。窓が床まである病院なんて珍しいのではないでしょうか。気持ちよく働ける環境だと思います。
清潔感あふれる環境で、患者様と向き合う看護がしたい方
残業がなく、希望休もしっかり取れる職場を求めている方