
看護師としてのキャリアも、結婚・育児などのライフイベントも、両方大切にできる職場が理想ですよね。救急・リハビリ・人工透析など、幅広い医療で地域に貢献する「皆野病院」では、徳洲会グループの教育サポートを活かしてキャリア形成を応援し、子育て中の働きやすさにも寄り添っているそうです。看護部には家庭に合わせた働き方を選ぶママさんが多く活躍しているらしいので、さっそく見学に行って実態を確かめてきます!
- 形 態
- 一般病院
- 所在地
- 埼玉県秩父郡/親鼻駅
- 病床数
- 150床(一般病棟60床、医療療養病棟90床)


玄関
「皆野病院」へのアクセスは、秩父鉄道「親鼻駅」から徒歩8分。ひときわ目を惹くエンゼルトランペットをはじめ、植えられた花々が来院者の目を楽しませてくれます。玄関で出迎えてくれたのは、療養病棟で働く入職9年目のママさん看護師さん。「ようこそ!私は当院で産休・育休を取得して復帰し、現在は院内保育室を利用して仕事と子育てを両立中です。今日は自慢の職場をたっぷりとご紹介しますね」。


外来フロア
まずは、外来フロアで外来看護師さんの問診風景を見学しました。「外来看護師は一般外来業務に加えて、救急外来や内視鏡室などの業務も兼務するため、幅広い知識が求められます。2024年には消化器外科・内視鏡を専門とする院長が赴任し、内視鏡の検査件数が増えているため、内視鏡室の経験がある方は大歓迎です」。カルテ記載業務の効率化を図るAI問診システムも導入しているそうです。


救急処置室
お次は、救急処置室へ。「秩父郡には三次救急医療機関がなく、二次救急医療機関も当院を含めて2院のみなので、すべての職員が『地域医療を支えていこう』という意識を持って団結しています。徳洲会グループが掲げる『24時間365日、救急患者を断らない』という目標を実現するため、病院救急車を有し、輪番日には人口10万人の地域の救急車を一手に担当しているんです」。救急車の受け入れ台数は年々増えているのだとか。


手術室
つづいて、手術室へ。「救急車の受け入れ台数の増加に伴い、手術件数も増えています。地域柄高齢者が多いので、転倒して骨折してしまった患者様など、整形外科の緊急オペにも柔軟に対応しています。また、腹腔鏡下手術の低侵襲な外科手術によって、患者様の早期退院・早期社会復帰を応援しているんですよ」。1日に4~5件手術を行うこともあるので、手術室看護師も、とてもやりがいがあるそうです。


透析室
透析室には、22台のベッドが備えられています。「透析装置はオンラインHDF対応の最新式で、外来透析・入院透析に対応しています。また、就労世代の透析患者様も支えるため、秩父郡市で唯一の夜間透析に対応していることも特徴。こんなふうに、看護師と臨床工学技士が連携し、患者様お一人おひとりに合わせたケアに取り組んでいます」。


スタッフステーション
スタッフステーションに行き、新入職員への指導風景を見学しました。「最近では救急の件数と手術の件数が伸びているので忙しさもありますが、教育の時間はしっかり確保し、キャリアに合わせたマンツーマンのOJTを実施しています。入院設備は、急性期の患者様が中心の一般病棟60床と、長期療養支援に取り組む医療療養病棟90床の構成で、配属部署の希望にはできる限り応えています」。


スタッフステーション
スタッフステーションの一角で、多職種カンファレンスが行われていました。「質の高いチーム医療の実践を目指す当院では、職種を越えた意見交換の場を大切にしています。こんなふうに、医師・看護師・リハビリスタッフ・ソーシャルワーカーなど、さまざまな専門職が集まり、より良いケアとは何かを常に追求しているんですよ」。活発な意見交換が行われていますね。


駐車場
駐車場に行き、訪問先に出発前の訪問看護認定看護師さんにお会いしました。資格取得の際、職場のサポートはありましたか?「はい。子育てをしながらの挑戦で不安もありましたが、約9カ月間の研修期間中は基本給が支給され、研修費用も病院が負担してくれたので助かりました。また、資格取得後は専門性を発揮できるように訪問看護室に異動し、地域での専門活動も応援してもらえています」と、認定看護師さん。


ロビー
ロビーには、病院のパンフレットが置かれていました。「当院が所属する徳洲会グループは、全国で75施設を展開しています。徳洲会では『ベストプラクティス研修』という制度があって、『心臓の手術に関して学びたい』『離島の僻地で研修したい』など、自分で目的を持って研修内容を選ぶことができます。石垣島や北海道へ行く人もいるんですよ」。組織を離れることなく、別の病院の体制が学べるのは嬉しいですね。


職員食堂
お次は、スタッフの皆さんに人気の職員食堂へ。「事前に献立が掲示され、朝の9時までに予約すると、1食300円でおいしい手作りランチを食べることができます。スーラータンやスープカレーなど、本格的なメニューも多く、美味しいと評判です。さらに、毎回必ずデザートがついてくるので、甘いものを食べてほっと一息するのが私も楽しみなんですよ(笑)」。


院内保育室
最後は、働くママ・パパに人気の院内保育室へ。「私も利用していますが、院内にあるので毎朝子どもと一緒に出勤できて助かります。当院の保育室では、『産休・育休から早めに復帰したい』『子育て中も夜勤に入りたい』という声に応えていけるよう、保育対象を生後2カ月~小学2年生としていて、平日の利用は少人数ですが週末は賑やかな雰囲気ですよ」。子育てサポートも充実していますね。今日はありがとうございました。

帰り道

- ――お疲れさまでした。キャリアもライフイベントも大事にできる病院、いかがでしたか?
- 高齢化が進んでいながら救急車を受け入れる病院が少ない地域柄、地域医療を守るために全職種が団結し、断らない救急の実現に取り組んでいます。地域住民の方からの「年齢を重ねても住み慣れた地域で暮らし続けたい」という声に応えていくため、退院支援や在宅医療体制を強化し、地域の関連機関と密な連携体制を構築しています。
- ――見学をして、印象に残ったことはありますか?
- 看護部には幅広い年齢・キャリアのスタッフが在籍し、それぞれのライフスタイルに合わせていきいきと働いている姿が印象的でした。子育て支援が充実しているため、育児経験者がとても多く、産休・育休も取得しやすい環境とのことで、妊娠中や子育ての悩みなども共有しやすい雰囲気だと感じました。
- ――では、ここはちょっと、というところは?
- 秩父郡では救急を担っている病院が「皆野病院」を含めて2つしかない、という点でしょうか。使命感やモチベーションにつながる面もありますが、スタッフが疲弊しないよう、病院側でも常に気をつけているとのことでした。地域医療を守るために一生懸命な仲間がたくさんいるので、地域のために働きたい!という方にはぴったりな職場だと思います。
- ――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 病院周辺は自然が豊かな観光地で、年間を通して多くの観光客が訪れるそうです。近くには川下りやラフティング、バーベキューなどを楽しめるスポットが多いので、プライベートの楽しみも広がりそうです。
家庭や子育てと両立しながら、専門スキルを身に着けたい方
教育体制の充実した環境で、地域医療に貢献したい方