時代や地域のニーズに合わせて進化している病院は、腰を据えて長く働けそうですよね。一市二町の組合公立病院である「いすみ医療センター」では、地域を支える医療機関として、急性期から介護期まで切れ目ない支援を提供しているとのこと。採用となると地方公務員としての勤務になるというのも特徴的です。さっそく見学に行って魅力を見てきます!
- 形 態
- ケアミックス型病院
- 所在地
- 千葉県いすみ市/国吉駅
- 病床数
- 144床(一般70床、地域包括ケア22床、療養48床、感染症4床)
玄関
「いすみ医療センター」へのアクセスは、いすみ鉄道「国吉駅」徒歩約5分。車でのアクセスは、JR外房線「茂原駅」から約20分です。豊かな緑に囲まれていて、癒される環境です。玄関では、看護師長(左)と看護局長(右)が出迎えてくれました。「ようこそ!今日は当院の魅力をたっぷりご紹介しますね」。
待合ロビー
まずは、病院を入ってすぐの待合ロビーへ。「入って左手が入院受付、右が外来へ続く通路になっています。外来や健診にいらっしゃるのは主に地域にお住まいの方々です」と、看護局長。ロビーの天井は吹き抜けとなっていて、天井の一部が天窓になっているので、開放的な雰囲気が作られています。リラックスした気持ちで働けそうですね。
病室
お次は、病室を見せてもらいました。各ベッドの脇に窓がついているんですね。「はい、そうなんです。多床室でもすべての患者様が外の様子を見られるように、全ベッドの脇に窓があります。また、隣を向いてもお互いの顔が見えないようにベッドの位置を調整して、プライベートを大切にしたい患者様にも気持ちよく過ごしていただけるように工夫しています」と、看護師長。
休憩室
つづいて、休憩室へ。「こちらのホワイトボードには、各スタッフが4月に立てた人事評価の目標を貼りだしています。また、eラーニングの推奨プログラムなども掲示しています」と看護局長。「eラーニングの推奨プログラムは教育委員会が中心となって定期的に刷新しているんですよ」とのこと。他にも教育は充実していますか?「各種団体の研修も、希望すれば受講することができるので、専門性を磨きたい方にもおすすめの環境です」。
スタッフステーション
お次は、スタッフステーションへ。医師・看護師・看護補助者などの多職種でのカンファレンスが行われています。「当院は、急性期から介護期、そして在宅復帰後まで切れ目ない支援を提供できるように多職種連携に力を注いでいます」と、看護局長。「また、看護局には『認知症ケア専門士』や『糖尿病療養指導士』などの資格取得者が在籍していて、資格を実際に現場で活かせます」。
スタッフステーション
看護師長が「こちらがシフト表です」と見せてくれました。「全職員の月平均残業時間は約1時間と、ほとんど残業がないので、プライベートを大切にできます。希望休は基本的に月3日出すことができて、ほぼ100%通ります。実際には3日以上希望が通ることもあり、10日分の希望がすべて通ったという場合もありましたよ」と、看護師長。働きやすさが整っていますね。
廊下
つづいて、廊下へ。とても広々としていますね。「はい。横幅が広いんですよね。開放感を大切にしているので廊下には基本的に何も置きません。患者様がリハビリに取り組みやすいことはもちろん、車椅子やベッドの移動もしやすく、職員も動きやすいので、とても好評です」と、お2人。
デイルーム
つづいて、デイルームへ。大きな窓から自然の光がたっぷり差し込んでいます。「ご家族との面会や、ケアマネさんとの相談など、コミュニケーションの場所となる空間として利用されています」。看護師さんが患者様と談笑されていますね。「当院の看護師は、患者様とじっくり向き合った看護ができます。看護補助者のみなさんが配膳・物品補充・車椅子への移乗介助などを行ってくれるので、看護師の仕事に注力できます」と、看護師さん。
救急入口
救急入口で、外来看護師さんお2人にお会いしました。「救急の受け入れは、私たち外来看護師が行っています。その分、病棟看護師は入院の受け入れに専念できるので、お互いに余裕をもって働けていると思います」と、外来看護師さん。役割がはっきりしていると働きやすそうですね。
外来裏
整形外科や内科などさまざまな診察処置室が並んでいる外来で、「裏側をちょっとだけお見せしますね。どうぞこちらへ」と、外来の裏側へ。あ、一直線につながっているんですね!「オモテ側ではところどころに部屋があるように見えますが、裏側はこのように直線の廊下でつながっているので、動線がスムーズで、効率的に移動することができます」と、看護師長さん。
訪問看護ステーション
院内に併設された「いすみ訪問看護ステーション」で働く皆さんにお会いできました。「『病気や障害があっても住み慣れた家で暮らしたい』という患者様のご希望にできるだけお応えできるよう、支援範囲を病院から半径16kmまでと広く設定しています」と、訪問看護師さん。地域に根差した素敵な取り組みですね。本日はありがとうございました!
帰り道
――お疲れさまでした。地域に密着した組合公立病院、いかがでしたか?
- 救急受け入れから、急性期・地域包括ケア・療養まで、一市二町が必要とする地域医療を包括的に提供している病院でした。地方公務員としての採用となるので、安心・安定の境遇で長く勤務できる環境が整っていると感じました。
――院内の連携体制についてはいかがですか?
- 多職種で連携しながら、地域の患者様に対して何ができるかを真剣に考えていました。院内に訪問看護ステーションが併設されていて、敷地内に介護老人保健施設「シルバーハピネス」があるので、在宅復帰支援や介護支援など、幅広い領域の看護に携われる環境です。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 最長3年取れる育児休暇や、子どもが1歳半になるまで使える時短制度(2時間短縮)などの子育て支援が充実していますが、パート勤務以外は、夜勤をゼロにすることはどうしても難しいとのこと。勤務形態の調整などはできるそうなので、まずは相談してみてほしいそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 看護師を目指す人のための「修学資金貸付制度」(奨学金制度)があり、資格取得後こちらで一定期間勤務すれば全額返済免除となります。この制度で入職、活躍している方もいらっしゃるとのことでした。
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