2025年06月25日

「看護師としてもっと自分らしく働きたい」「転職したいけどいつ動き出せばいい?」……こんなお悩みはありませんか?看護師の転職は、タイミング次第で成功率や希望条件の実現度が大きく変わります。
この記事では、転職に有利なタイミングや準備の進め方、雇用形態や職場ごとのベストな時期まで、分かりやすく徹底解説します。転職を検討されている看護師の方必見です。
―― 看護師転職の時期選びが重要な理由
―― 転職活動スタートから入職までの一般的なスケジューリング
―― 雇用形態や働き方によって異なる看護師の転職時期
―― ―― 正社員・正職員として働きたい場合
―― ―― 契約社員・準職員として働きたい場合
―― ―― 派遣として働きたい場合
―― ―― パートやアルバイトとして働きたい場合
2.希望する転職先によってもベストタイミングは異なる
―― 大学病院や総合病院などの大手医療機関
―― 医院、診療所、クリニックなど
―― 訪問看護ステーション、介護施設、福祉施設など
―― 保健所、企業、学校など
―― その他
3.看護師が転職の準備期間にやるべきこと
―― 情報収集から転職先探し、応募までのステップ
―― 履歴書・職務経歴書の書類準備と面接対策ポイント
―― 現職の退職通知と引き継ぎ準備、ボーナスとの兼ね合い
4.看護師の求人探しは医療21を活用してみよう
5.まとめ:看護師転職の成功のカギを握る時期の見極め方
時期によって成功率に差がつく看護師の転職
看護師が転職を考える際には、「いつ転職するのがベストなのか?」という時期の見極めがとても重要です。転職に適した時期は、経験年数や年度のどのタイミングで応募するかによっても大きく変わります。
一般的に看護師の転職は経験4年目以降がベストと言われています。基本的な看護スキルと一定の現場経験が備わっており、即戦力としてみなされるからです。しかし、必ずしも4年経過している必要はありません。職場環境や人間関係などが原因でどうしても働き続けることが難しい場合は、1年目、2年目であっても転職という選択肢を検討するのはありです。
また、1年間のうちで求人数が増える、採用活動が活発になる時期も存在します。時期によっては成功率が高まる傾向があるため、そのタイミングを知ることが転職活動を有利に進める大きなポイントです。具体的なタイミングや月ごとの特徴については、以下で詳しくご紹介していきます。
看護師転職の時期選びが重要な理由
特に求人数が増える1月~3月や、ボーナス後の7月、12月は、離職者の増加とともに新たな採用が活発になり、求人の選択肢が豊富になる傾向があります。多くの求人から希望条件に合った職場を選びやすくなるのは、この時期ならではのメリットです。
一方で、この時期は人手不足になりがちで、現職場で人員が足りていない場合は、転職活動の準備や引き継ぎや退職手続きがスムーズに進まないこともあるため注意が必要です。
転職活動を始める際には、「自分はどんなキャリアプランを描きたいのか」「なぜ転職したいのか」というような自己分析をしっかり行うことが大切です。希望する働き方や将来的なキャリア像を明確にしておくことで、求人選びや面接時のアピールにもつながります。
転職活動スタートから入職までの一般的なスケジューリング
転職活動は思い立ったらすぐにできるものではありません。一般的に2〜6ヶ月程度の準備期間が必要です。下記の表を参考に、無理なくステップを踏んでいきましょう。
ステップ | 主な転職活動 | 活動内容 | 所要期間の目安 |
---|---|---|---|
1 | 転職準備 | 自己分析、情報収集、求人サイトや転職エージェントの活用などを検討。 | 1週間~1ヶ月 |
2 | 求人検索 | 求人サイトや転職エージェントで検索し、希望条件に合う募集内容をピックアップ。 | 1週間~3ヶ月 |
3 | 応募・面接 | 履歴書・職務経歴書等を作成し、応募先に提出。 面接対策を行い、書類選考合格後、面接に臨む。 |
2週間~1ヶ月 |
4 | 内定・退職 | 応募先から内定を得たら承諾するか、お断りするかを検討し、承諾後、現職の退職手続きを行う。 | 1ヶ月~2ヶ月 |
5 | 入職 | 新しい職場の入職手続きを行い、初出勤日や試用期間を経て、業務を開始。 | 1ヶ月~2ヶ月 |
転職先での勤務開始を希望する時期から逆算して、少なくとも2〜3ヶ月前から行動を起こす必要があるでしょう。いつから動き出せば良いのか迷ったら、上記のスケジュールを参考に計画的に進めましょう。
雇用形態や働き方によって異なる看護師の転職時期
看護師には、正社員や契約社員、派遣、パート・アルバイトなど、さまざまな雇用形態があります。転職活動の最適な時期や、活動開始のタイミングも雇用形態によって変わります。また、日勤のみか夜勤ありかなども募集要項で大きなポイントとなります。ここからは、雇用形態別の転職時期と動き方を詳しく見ていきましょう。
正社員・正職員として働きたい場合
正社員(正職員)として転職するなら、特に4月と10月が有利です。この時期は多くの病院や施設が新年度・年度末に向けて体制を整えるため、採用活動が最も活発になります。特に春の4月入職は、退職者が出て人員補充が必要なタイミングであると同時に、新卒者が入職するので、他の入職者との一体感も生まれやすく、スムーズに新しい職場になじみやすいというメリットがあります。
また、ボーナス支給後(7月・12月)にも退職者が増え、求人が出やすい傾向があります。ボーナスを受け取ってから退職を決める看護師が多いため、そのタイミングでの欠員補充が始まるからです。正社員の求人は即戦力が求められることも多いので、早めの情報収集・準備が成功のカギとなります。
契約社員・準職員として働きたい場合
契約社員や準職員の場合、最適な転職時期は契約更新のタイミングや新年度(4月)開始前です。契約期間中は途中退職が難しいため、契約満了日や更新タイミングに合わせて転職活動を始めるのがポイントとなります。特に11月~2月は次年度に向けた採用活動が活発化するため、この時期に動くとスムーズに新年度に入職しやすいです。
派遣として働きたい場合
派遣看護師は、働き方や勤務地、仕事内容の希望が叶いやすいというメリットがあります。転職時期も比較的柔軟ですが、契約更新の1ヶ月前までに転職準備を始めるのが理想的です。すでに派遣看護師として働いている場合、次の契約が切れる2~3ヶ月前から情報収集・応募を進めましょう。
また年度替わりの4月や中間である10月は求人が増える傾向があるので、タイミングを合わせて活動すると選択肢が広がります。
パートやアルバイトとして働きたい場合
パート・アルバイト看護師の転職は、自分のライフスタイルに合わせて柔軟にできるのが魅力です。4月・10月・7月など、年度の変わり目やボーナス支給後に求人数が増える傾向があります。ブランクがある方や育児中の方、定年後の再就職にもおすすめの働き方です。入職を希望する3ヶ月ほど前から準備を始めましょう。
希望する転職先によってもベストタイミングは異なる
看護師の転職先は、病院やクリニックだけでなく、介護施設、訪問看護ステーション、保健所、企業、学校、福祉施設、行政機関など、幅広い選択肢があります。それぞれの職場や施設によって、採用活動が活発な時期が異なりますので、希望する就職先ごとにベストなタイミングを押さえることが重要です。
さらに詳しく知りたい方は「こんなにある看護師の働き方! 職場の種類と仕事について解説」もお読みください。
大学病院や総合病院などの大手医療機関
大手医療機関は4月入職が中心です。それ以外は決算期やボーナス時期(3月・6月・12月)に合わせて採用活動が活発化します。4月入職を目指すなら前年の夏〜秋には情報収集や応募準備を始めておきたいところです。年度替わりやボーナス時期は特に求人が増えるため、早めの動き出しが転職成功のカギです。
医院、診療所、クリニックなど
中小規模の医院やクリニックは、欠員補充や新規開院のタイミングで通年募集しているケースが多いです。大手病院ほど時期的な傾向が強くないため、「今すぐ働きたい」「家庭の都合で急ぎたい」といった希望が叶いやすい傾向があります。ただし人気のクリニックはすぐに求人が埋まるため、こまめな求人チェックが重要です。
訪問看護ステーション、介護施設、福祉施設など
訪問看護ステーションでは、2月末〜4月にかけて採用が活発になります。新年度スタートの4月に合わせて新規スタッフを迎えるため、特に3月~4月は求人が増えるタイミングです。介護施設や福祉施設でも、4月や10月を中心に採用が行われています。
規模の小さい施設では欠員が出たタイミングで随時募集も多く、タイミングを逃さないことが大切です。介護施設の種類については姉妹サイトの介護21のコラム記事「【一覧表あり】介護施設8種類の特徴と違いをわかりやすく解説」でさらに詳しくご紹介しています。
保健所、企業、学校など
保健所看護師は、3月~4月に採用活動が集中します。前年の3月〜5月ごろから求人情報が出始めるため、早めの準備が必須です。企業看護師は2〜3月・8〜9月が狙い目で、特に4月・10月入職向けの求人が増えます。学校看護師(養護教諭や看護学校教員)は年度末や新年度の採用が多いため、情報収集・応募は2〜3ヶ月前から進めましょう。
その他
看護系技官などの公的ポスト、官公庁、国際協力団体、乳児院や保育園・幼稚園などで働く看護師も、採用活動の時期がそれぞれ異なります。厚生労働省や各省庁、国際NGO団体などの公式サイトで、応募時期・条件を必ず確認するようにしましょう。特に省庁関連や国際協力団体は、2〜3ヶ月以上前からの情報収集が必須です。また、乳児院や保育園・幼稚園の看護師は年度末やボーナス支給後の採用が多い傾向があります。
看護師が転職の準備期間にやるべきこと
転職の成功は、準備の質とタイミングにかかっています。看護師が転職を決意したら、まず自己分析をしっかりと行い、希望条件の整理や求人情報の収集、履歴書・職務経歴書の作成、応募や面接対策、現職の退職準備まで、計画的に動くことが重要です。これらのステップを段階的に進めることで、スムーズに新しい職場へ移ることができます。
情報収集から転職先探し、応募までのステップ
転職活動の第一歩は「情報収集」です。求人サイトや転職エージェントを活用し、ご自身に合った職場を広い視野で探しましょう。また、複数の求人に同時応募することで、比較検討しやすくなり、条件面や働き方などもより希望に近づけることができます。実際に職場見学をする、現場の雰囲気や看護師が働いている姿を確認しておくのも安心につながります。
履歴書・職務経歴書の書類準備と面接対策ポイント
書類選考を通過するためには、「これまでどんな経験を積み、どんなスキルがあるか」を具体的に記載することが大切です。履歴書や職務経歴書には、担当してきた診療科や業務内容、得意分野、職場で工夫したことや成果を簡潔にまとめましょう。自己PR欄では、自分の強みをアピールし、応募先が求める人物像に合致していることを示すのがポイントです。
面接では志望動機や転職理由、将来のキャリアプランなどを自分の言葉で伝えられるよう、事前にしっかり準備しておきましょう。
現職の退職通知と引き継ぎ準備、ボーナスとの兼ね合い
内定が決まった後は、現職での退職手続きや引き継ぎ準備が必要です。法的には「退職の2週間前までに申し出れば退職が可能(民法628条)」ということになっていますが、看護師の場合、患者さんへのケアや業務の引継ぎなどを考慮し、1ヶ月前までに退職意向を伝えるのが一般的です。また、ボーナスのタイミングも転職時期に影響するため、ボーナス後の退職を検討している場合は支給日を事前に確認し、計画的に動きましょう。
看護師の求人探しは医療21を活用してみよう
医療21は、2025年6月現在で1900件以上の看護師求人を掲載しています。全国の医療機関や福祉施設の求人情報が充実しており、希望条件やエリア別で検索も簡単。新着求人や人気の職場情報も豊富にそろっているため、転職活動の第一歩を踏み出すのにぴったり。気になる職場の雰囲気や実際に働いていらっしゃる看護師のインタビューも多数掲載されており、転職前の不安解消にも役立ちます。看護師転職を本気で考えたい方は、ぜひ医療21をご活用ください。
まとめ:看護師転職の成功のカギを握る時期の見極め方
看護師の転職は、時期の選び方で成功率が大きく変わります。ご自身が理想とする働き方や職場の条件を明確にし、希望の入職月から逆算して早めに準備を進めることが重要です。求人が増える時期や理想のライフスタイル・雇用形態、職場ごとの採用タイミングを押さえ、しっかりと情報収集・自己分析を行いましょう。計画的な転職活動で、新しい環境での一歩を踏み出してください。

医療21コラム記事監修者
株式会社アドバン
人材採用サポート・Web事業・印刷物制作を中心とする事業を展開する株式会社アドバンを1991年に設立。人材採用サポートの中でも、医療・介護業界に特化する専門求人サイト『医療21』『介護21』を運営。リアルな求人情報を届け、人材紹介ではない”ベストマッチングの場”を提供している。