人間関係に悩む看護師必見!悩みの原因と前向きな解決方法

2023年12月23日

看護師の皆さん、職場の人間関係で悩んでいませんか。
その人間関係の悩みは、あなただけのものではありません。看護師の多くは、看護師特有の人間関係の悩みを抱えています。この記事では、それらの原因と対処方法をお伝えします。
すでにお悩みの方、人間関係に悩みにくい看護師を目指す方、ぜひお読みください。

ページ目次
1.看護師の退職理由の上位にあがる人間関係
―― 多くの看護師が人間関係にストレスを感じている

2.人間関係が看護師の退職理由の上位になる4つの理由
―― 1.閉鎖的な職場環境がトラブルを起こしやすい
―― ―― 上司・先輩などの理不尽な叱責
―― ―― いじめや不適切な指導
―― ―― 医師とのコミュニケーションの難しさ
―― 2.患者との軋轢
―― ―― 患者からのセクハラ・パワハラ、過度なナースコール
―― 3.女性の多い職場特有の問題
―― ―― 仕事・家庭の両立によるストレス増加
―― ―― 未婚・子なし看護師へのしわ寄せ
―― 4.「ミスの許されない環境」がプレッシャーを生む
―― ―― 多忙によるチームワーク不全

3.人間関係の悪化による影響は大きい
―― 意見が言いづらくなり、医療ミスのリスクが高まる
―― 慢性的なや不眠に悩まされる
―― 心身の不調をきたし、仕事が続けられないことも

4.看護師現場で、良い人間関係を築くコツ
―― 挨拶や基本的なマナーを徹底する
―― ―― 報連相(報告・連絡・相談)をしっかりやる
―― 悪口や噂話からは遠ざかる
―― 全員に好かれようとしない
―― 自らの成長の機会ととらえ、変えられるものに目を向ける
―― ―― 相手を変えようとしない。自分の考え方・行動を変える
―― ―― 「どうせ自分なんて」はNG。他人ではなく過去の自分と比べよう

5.看護師が人間関係に悩んだときの改善策
―― 異動を申し出る
―― 休職する(心身の不調がある場合は無理をしない)

6.人間関係に悩んだら。転職して新たなスタートを
―― 人員に余裕がある職場を選ぶ
―― 大学病院・総合病院以外を選ぶ
―― ―― クリニック
―― ―― 介護施設(デイケア)
―― ―― 訪問看護
―― ―― 献血ルーム

7.医療21が、看護師転職の強い味方に!
―― 働いている人の様子がわかる情報が満載
―― ―― 看護部長などのインタビュー記事も

8.【まとめ】人間関係は全看護師共通の悩みといっても過言ではない

看護師の退職理由の上位にあがる人間関係

看護師が退職を考えるとき、その主な理由のひとつに「人間関係」があります。
どんな職場にもありそうな人間関係の問題に加えて、看護師の職場には、特有の悩みもあるようです
看護師特有の人間関係とは、どのようなものなのでしょうか。
公益社団法人日本看護協会の「2023年病院看護実態調査」結果によると、 看護管理者が考える新人ナースの主な退職理由として「健康上の理由(精神的疾患)」「看護職員としての適性への不安」「看護実践能力への不安」に続いて「上司・同僚との人間関係」が多くあげられました。健康上の理由や適性・実践能力への不安も、もしかすると人間関係に起因するものがあるかもしれませんね。

多くの看護師が人間関係にストレスを感じている

多くの職場と同じく上司や先輩などからの注意をはじめ、看護師は患者からのクレームや医師からの理不尽な指示など、人にまつわる悩みのタネが多い仕事といえます。
こうした複雑な人間関係に悩み、ストレスを抱える看護師は少なくないでしょう。

人間関係が看護師の退職理由の上位になる4つの理由

人間関係が看護師の退職理由の上位を占めるのは、なぜなのでしょうか。
そこには、大きく分けて4つの理由があります。

1.閉鎖的な職場環境がトラブルを起こしやすい

病棟や各種施設等、看護師の職場は閉鎖的であることが大半です。
狭い場所に看護師だけでなく、医師や薬剤師など多くのスタッフが働いていれば、トラブルが発生しやすくなるのも分かる気がしませんか。

上司・先輩などの理不尽な叱責

「自分が悪いのかな、これ?」と思うようなお叱りを受けた経験、誰しもあると思います。でも医療の現場では、目の前の患者さんのために動くことが最優先です。
仕事が終わった帰り道などで理不尽さに涙を飲むのは、看護師あるあるなのではないでしょうか。

いじめや不適切な指導

閉鎖的で、同じ顔ぶれが仕事を回す職場では、いじめが横行しやすくなります。
人の目が届かないところで、暴言やハラスメントを含む不適切な指導が行われる状況も、想像に難くないでしょう。

医師とのコミュニケーションの難しさ

看護師は同僚と連携しつつ、看護をしていかなければならない職業です。
加えて、医師が診療をしやすいように、患者さんが心地いいように双方の間をとりもつ必要もあります。
医師の指示と患者の要望がかけ離れていたりして、コミュニケーションの維持に苦労することも日常茶飯事です。

2.患者との軋轢

看護師が働く現場には看護師以外にも、さまざまな医療従事者がいます。
ほか、患者とも人間関係を構築し、最善のケアを提供しなければなりません。
しかしながら現場には、看護師の働きを阻害する患者も、残念ながら存在します

患者からのセクハラ・パワハラ、過度なナースコール

外来では待たされることにイライラしたり、採血や包帯交換が下手などと非難する患者がよくいます。
病棟では入院患者にパワハラやセクハラをされたり、目の前でナースコールを押されたりすることもあるでしょう。
看護師はこうした問題患者にも、しっかり対応できる人間力が求められます

3.女性の多い職場特有の問題

男性看護師も増えているとはいえ、まだまだ女性の多い看護師現場がスタンダードなのが現状です。
女性ばかりの職場ならではの人間関係が生み出すストレスも、少なくありません

仕事・家庭の両立によるストレス増加

現代でも日本では、女性が家事や子育てをこなしながら働くのは、とても難しいと言わざるを得ません。
看護師となれば日勤・夜勤があり不規則なうえ、現場ではいつも「命を預かる緊張感」をもって仕事に当たる必要があります。
こうした環境で働いていれば、ストレスをためてしまうのも無理はないでしょう。

未婚・子なし看護師へのしわ寄せ

看護師に限ったことではなく、子持ちのスタッフと一緒に働くと「子どもがいたら全て許されるの?」と、やるせない気持ちになる未婚・子なしの女性は多いようです。
頭ではわかっていても、心がついていかずに「こんなことを考える自分は心が狭い」と自己嫌悪に陥り、ストレスをためてしまうことも珍しくないでしょう。

4.「ミスの許されない環境」がプレッシャーを生む

医療の現場には「仕事はできて当たり前、ミスは絶対に許されない」という空気があります。
そうした面も含め仕事に誇りをもって働いていても、人間関係にストレスがあればプレッシャーになり、心に重くのしかかることも考えられます。

多忙によるチームワーク不全

人間関係が良好であればチームワークを保って、良い状態で仕事が回せます。
しかしながらその人間関係がどこかでほころんでしまうと、良好だったチームワークがとたんに崩れてしまうことはよくあります。
そこに忙しさが加われば、崩れた人間関係のまま激務に当たらなければならず、チームワーク不全はさらに根深いものになります。

人間関係の悪化による影響は大きい

看護師は病院などで医師や薬剤師、各種専門士など、異なる立場の人とも協力して業務に当たらねばなりません。そのうえ日々、入れ替わる患者と向き合う必要もあります。
こうした周囲のさまざまな人たち、とくにチーム内の人間関係が悪化すると、多方面に影響が及びます。

意見が言いづらくなり、医療ミスのリスクが高まる

看護師が働く現場は非常事態が発生しやすく、長時間労働も多くなりがちです。夜勤があれば、少人数で業務に当たることもあるでしょう。
そうした状況下で人間関係に問題があれば、発言や意見交換の場面がもてず、言わなければいけないことも言いにくくなります人間関係の不具合は、医療ミスのリスクを高めることにもなりかねないでしょう。

慢性的なや不眠に悩まされる

看護師の仕事は肉体労働的な場面も多く日々、かなりの疲労がたまります。立ったままの業務が続いたりすると、疲労を翌日に持ち越すことも。
こうしたフィジカル面の疲労に加え、人間関係にも問題があれば心にも疲れがたまり、不眠を引き起こしやすくなります
不眠が慢性化すると、気づかないうちに重大な疾患をかかえるリスクも出てくるでしょう。

心身の不調をきたし、仕事が続けられないことも

人間関係に不安がある職場で、心身の不調を抱えたまま過ごし続ければ、どんなに身体や心の丈夫な人でもいつか破綻します。
職場の人間関係に疲れた、というときはなるべく早めに休暇をとったりして、自分をねぎらう時間をもちましょう

看護師現場で、良い人間関係を築くコツ

何かとストレスのタネが多い看護師。職場でいい人間関係を築くには、どうしたらいいのでしょうか。
すぐに実践できる、いくつかのアイデアをご紹介します。

挨拶や基本的なマナーを徹底する

人間関係にかげりがみえてくると、あいさつやマナーといった日常的な行動がおろそかになりがちです。
こうした行動だけで、全てが変わることはないでしょう。でも、笑顔やあいさつといった基本的なマナーの心がけが、小さな変化のきっかけになることはあります

報連相(報告・連絡・相談)をしっかりやる

「報連相」なとと表現すると「古いのでは?」と思う向きもあるかもしれません。
しかしながらいつの時代も、報告や連絡、相談をしっかりされて、悪く思う人はあまりいないでしょう。逆に報連相が少ないと、周囲に不安を与える原因になります
とはいえ、いきすぎは禁物。「こんな感じでお伝えして大丈夫でしたか」などと、相手の負担になっていないか確認しつつ、報連相を心がけましょう。

悪口や噂話からは遠ざかる

悪口や噂話はどんな職場にも必ずありますが、こうした話題にどっぷり浸かってしまうのはおすすめできません。
「悪口や噂話を積極的にする人は、自分のこともどこかで言っている」と肝に銘じて、そうした輪にはあまり入らないように心がけましょう

全員に好かれようとしない

人間関係に悩んで「自分は嫌われているのでは」と気にしだすと、キリがないです。全ての人に好かれて、仕事ができる職場はありません
「患者さんをお世話して、元気になってもらうのが仕事」と、原点にかえって働いていれば、職場の信頼も自然と得られるでしょう。

自らの成長の機会ととらえ、変えられるものに目を向ける

看護師に限らず、働いていれば人間関係の悩みはつきものです。
職場での人付き合いに悩んだときは「これを乗り越えて成長しよう!」と自分に言い聞かせてみては。
周囲を見回し、小さなことでも改善できるところを探して、前向きに仕事をしてみましょう

相手を変えようとしない。自分の考え方・行動を変える

人間関係のなかには当然「自分」も含まれます。
自分が行動すれば、その人間関係に何らかの変化が現れるかもしれません。
他人を変えることはできません、変えられるのは自分だけただ、あなたが変わることが周囲に影響を及ぼす可能性は、大いにあります

「どうせ自分なんて」はNG。他人ではなく過去の自分と比べよう

看護師は複数名でチームを組んだり、さまざまな医療従事者との関わりのなかで仕事をすることの多い職業です。
そうした環境下で「自分だけが劣っているのでは」という悩みをもつ看護師の方も、少なくないでしょう。
とはいえ「どうせ自分なんて」と思ったところで、仕事ができるようになるわけでもなく、心が萎縮するばかりで何の得もありません。
「今日はこんなことができた」「前は難しかったのに、今日は患者さんファーストの余裕をもてた」などと、かつての自分と比べて自分を褒めるようにしてみましょう

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看護師が人間関係に悩んだときの改善策

看護師が人間関係に悩んだときには、2つの改善策があります。
激務で仕事をしなければならない職場は珍しくありません。限界を感じ始めたら、なるべく早く行動に移してください。

異動を申し出る

大規模病院などで働いていて、受け皿があるようなら異動を申し出ましょう。
その異動先の人間関係が今よりいいものになるかどうかの保証はありませんが、どうしても現職場の人間関係に耐えられない場合は、選択肢のひとつになります

休職する(心身の不調がある場合は無理をしない)

心や身体の調子がよくないなら、一日も早く休職を申し出ましょう。「ただでさえ人が足りないのに」「迷惑をかけてしまう」といった心配はしないでください。
「今後も働き続けるために必要なお休み」と割り切りましょう

人間関係に悩んだら。転職して新たなスタートを

異動や休職を申し出たとき、もしも上司や職場から難色を示されたら即、転職へ舵を切ってください。あなたのことを大事に考えない職場は、なるべく早く卒業しましょう
「人間関係の悩みなんてどんな職場にもある。忍耐がたりない」などと自分の非にせず、その悩みのエネルギーを、次への原動力に変えてください。
人間関係に無縁の職場となるとなかなか難しいですが、現状よりベターな場所は探せます

人員に余裕がある職場を選ぶ

限度を超えた忙しさも、人間関係がギスギスしてしまう原因になります。
スタッフの数に余裕があれば、そうしたストレスは生まれにくいですし、心身の負担なく日々の業務に当たれる可能性が高いでしょう。

大学病院・総合病院以外を選ぶ

救急や終末期といった病棟は学びが多いですし、そうした現場は経験値も上がります。
やりがいを感じながら働ければ問題ありませんが、人間関係を含めストレスを感じるようなら、別の働き方を模索したほうがいいでしょう。 例えば、どんな職場があるのでしょうか。

クリニック

診療のみを行うクリニックには夜勤がなく、診療時間が早朝や深夜に設定されていることは少ないです。
スタッフの人数も総合病院などと比べると限られており、複雑な人間関係に悩まされにくいでしょう。

介護施設(デイケア)

デイケアで働く看護師は朝、施設で利用者をお迎えして夕方、お見送りするまでの時間帯で仕事をすることが一般的です。基本、定時勤務で働けます。
業務には医療補助行為もあるものの、利用者の健康管理が主な仕事です。病棟勤務のようなギスギス感は感じにくいでしょう。

訪問看護

訪問看護師は病気やケガで療養が必要な方や高齢者、妊婦、障がいをお持ちの方などの自宅へ訪問するのが主な仕事です。
勤務先(事業所)に立ち寄る場合は職場の人との交流が必要ですが、基本的には単独で動きます
職場の人間関係には悩みにくいものの、訪問先の患者や家族との人間関係構築に心を砕く場面はあります

献血ルーム

献血ルームも、看護師が必要な場所のひとつです。
開閉時間が決まっており、早朝深夜に働くことはありません。加えて、施術の相手は医師チェックを経た健康な大人。献血にともなう急な体調変化に対応が必要なときもありますが、緊張感のある場面は少なめです。
職場の人間関係も、良好さを保ちやすいといえるでしょう。

医療21が、看護師転職の強い味方に!

人間関係にお悩みの看護師の方に医療21はきっと、役立つことと思います。
求人を数多く取り扱っているほか、看護師の転職に役立つ情報が満載です。

働いている人の様子がわかる情報が満載

医療21では、ひとつひとつの求人にできるだけ多くの情報を記載しています。求人情報だけでなく、実際に取材をしたり現場で働く方々にお話を聞いたりして、その施設の日常がどんな感じなのかが分かりやすい誌面で、理想的な職場を探していただけます

看護部長などのインタビュー記事も

医療21では看護師をはじめ、病院などで働くさまざまなエキスパートの方にインタビューした記事もお読みいただけます。看護部長インタビュー教育担当インタビューなどを多く実施し、さまざまな角度で、看護師の皆さんに役立つ情報をお届けしています。
こうしたインタビュー記事は、現場の声をベースにしたもの「こういう人がいる職場で働きたい」といった転職先の選び方もできますよ。

【まとめ】人間関係は全看護師共通の悩みといっても過言ではない

看護師がハードな仕事ということは学校で学んで知っていたと思いますが、それ以上に人間関係にも厳しさがあることは、現場を経験しないと分からなかったのではないでしょうか。
こんなはずでは、と思っている看護師の方、たくさんいらっしゃると思います。
あなたの心と身体より大事な仕事、ましてや人間関係などひとつもありません。この記事が、人間関係に悩む看護師の背中を押すことを心から願っています。

医療21コラム記事監修者
株式会社アドバン

人材採用サポート・Web事業・印刷物制作を中心とする事業を展開する株式会社アドバンを1991年に設立。人材採用サポートの中でも、医療・介護業界に特化する専門求人サイト『医療21』『介護21』を運営。リアルな求人情報を届け、人材紹介ではない”ベストマッチングの場”を提供している。

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