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医療法人社団 聖美会 多摩中央病院

看護部長インタビューinterview

看護部長の“想い”がわかるコンテンツです。

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看護部長インタビューinterview

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メイン写真
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頑張る人を応援する看護部を
目指し、人が輝く職場づくりを。

Profile

看護部長/宮武 恵中学時代の恩師に推薦を受けて衛生看護科のある高校に進学し、准看護師の資格を取得。看護学校に進学するために東京に転居し、学校と同じ法人の精神科病院で働きながら看護師の資格を取得。その後も同病院で精神科看護を深め、結婚・出産後もキャリアを継続し、勤続12年で退職。2013年に「多摩中央病院」に入職後は、子育てをしながら管理職も務め、2023年に看護部長に就任して現在に至る。

これまでの歩み

高校で准看護師の資格を取得されたそうですね。

はい。幼い頃から武道を習っていて、将来は自衛隊か警察官として働く夢を描いていましたが、中学校の担任から看護の道を提案されて、衛生看護科のある高校に推薦で進学しました。当時の私はとにかく手に職を付けたいと考えていたため、一生涯使える看護師の資格に大きな魅力を感じたんです。

高校卒業と同時に准看護師の資格を取り、看護師資格を目指すために進学を決めた看護学校の法人が運営する精神科病院で、准看護師として働きながら学校に通いました。

初めての職場に精神科病院を選んだというより、たまたま精神科で働くことになった流れですが、携わってみると本当に興味深い領域で、自分の性格にも合っていたため、今日までずっと精神科病院に勤務しています。

新人時代の思い出を教えてください。

私が高校の衛生看護科で受けた当時の教育は、技術の習得に重きを置いた業務即戦力型の教育だったため、准看護師として働き始めたばかりの私は、患者様の想いや隠れたアクションに敏感ではない、患者様側からすると事務的な対応をするナースに見えていた思います。例えば、アセスメントの際にはバイタルや検査データの数値ばかりにとらわれている新人で、患者様の気持ちに寄り添っていなかったと反省しています。

人の心と身体はつながっていますし、看護って教科書通りにいかないものです。特に精神科は、バイタルが正常な数値でも目の前の患者様は辛そうにしていることがよくあります。

数字にとらわれる状況から抜け出せたきっかけは、看護師の教育課程での学びや、出産・子育てなどを経験したことが大きいです。アセスメントの引き出しが増え、自分の状況をうまく伝えられない患者様への接し方や、自分の対応・姿が患者様にどう影響するのかを考えながら看護を提供できるようになりました。

印象に残っている患者様とのエピソードはありますか?

警察経由で入院・隔離拘束となった、男性患者様との関わりはよく覚えています。その方は外来に長く通院していて、統合失調症を患っていました。当時の私は保護室のある精神科急性期病棟に勤務していて、身体拘束にネガティブなイメージを抱き、患者様の行動を制限していいのだろうか、患者様のためになっているのだろうか…という葛藤を抱えていたのです。

ただ、その患者様が落ち着きを取り戻してから話をしていると、「症状が現れると自分ではどうにもできなくなってしまうから、抑えてくれた先生にも看護師さんにも感謝している。薬はちゃんと飲んでいたのに、いつも家族に迷惑をかけてしまう…」と涙していて、拘束も治療の一つであることを学びました。

精神疾患を抱える患者様の多くは、自分ではどうにもできない苦しさ、生きづらさを抱えて生活されています。この患者様との出会いを通して、精神科病院における拘束の治療としての意義を理解できたと同時に、安全な拘束の実施・解除に取り組まなければいけないと考えるようになりました。

テーマ1

現在の挑戦

こちらの病院の看護の特徴があれば教えてください。

当院は地域密着型の精神科病院として、外来部門・急性期病棟・慢性期病棟・特殊疾患病棟・訪問看護・デイケアと、患者様を中心に包括的なケア体制を築いていて、精神科看護を広く経験できるところが大きな特徴です。

急性期病棟では、入院から3カ月間集中的なケアを行い、早期回復を目指す看護を展開。退院後は必要に応じて訪問看護・精神科デイケアを導入し、個別にさまざまな相談に乗りながら安心・安全な地域生活を送れるよう見守っています。慢性期病棟では、安定した療養生活を送ることができるように環境を調整し、困りごとへの対処法などを一緒に考えていきます。

また、最近は入院患者様の高齢化が進んでいるため、介護度が高くなった際には特殊疾患病棟にて身体管理も行える体制を整えています。外来部門では、精神科を初めて受診される方もリラックスしていただけるよう、季節感のある展示などを行ってアットホームな空間づくりを目指しています。

大切にしている看護方針について教えてください。

「常に看護の視点をもって患者様をみること」です。患者様に起こる症状・現象を、一個人の主観や反射的な感情で捉えることなく、看護師としてその症状・現象をどう読み解き、理解して対処するのかが、看護の楽しさやケアの質につながっていくと思っています。

精神科は一般科と比べると、一生懸命考えたケアがダイレクトにはまらなかったり、相手を想う気持ちが伝わらなかったりで悩むことが多いかもしれません。でも、そんな時こそ患者様をしっかりアセスメントするチャンスと捉えてください。患者様に寄り添うことを常に心におきながら、精神科看護の醍醐味を味わってほしいと思います。

力を注いでいる取り組みはありますか。

2024年度は、精神保健福祉法の改正に伴い、虐待防止対策の強化を目指して、医療安全委員会が中心となって接遇研修を行うなどの体制整備を進めました。2025年度は、業務改善委員会を発足し、より一層の看護の質の向上・職員の負担軽減・職場環境の改善を目指して、業務の効率化に取り組んでいます。

それから、新入職員の職場定着にも力を注ぎ、精神科が未経験で入職したスタッフも精神科看護が好きになって長く活躍できるように、入職後は手厚いサポートを行い、定期的な面談でキャリアの相談にも乗っています。

テーマ2

職員への思い

スタッフのために取り組んでいることはありますか。

スタッフにとって、いつでも気軽に話しかけられる存在でいたいと思っています。感情の波は誰にでもありますが、一般職時代に上司の機嫌を伺いながら働くことに疲れた経験があるので、職場では心に余裕を持ってスタッフとのコミュニケーションを大事にしています。

また、副部長や師長などの看護部の管理職の仲間と、「一生懸命な人、頑張る人を応援する看護部」を目指しています。一人ひとりの能力や頑張りをきちんと評価し、働く意欲のある人が輝く職場づくりをしていきたいです。

どんなスタッフを歓迎していますか。

経験の有無は問いませんが、精神科看護に興味がある方がいいですね。それから、コミュニケーションを大切に、仲間と共に看護を考えていけるような方が理想です。

看護部ではダイバーシティ(多様な人材の活躍)を推進しているので、さまざまな年齢・性別・キャリアのスタッフが在籍しています。ワークライフバランスを重視し、男女ともにキャリア開発や子育てを大切にできる環境を整えているため、管理職の男女比も偏りがなく、女性だけでなく男性スタッフも積極的に育休を取得しています。

また、定年退職前後のプラチナナースの採用にも力を注いでいますし、2025年5月からは外国人技能実習生の受け入れもスタート予定なので、ますます多様性に富んだ看護部になりそうです。

求職者にメッセージをお願いします。

精神科看護に長年携わっていると、豊かな人生経験もキャリアに大きなプラスの影響を与えてくれたと感じています。私の場合は、3人の子どもを育てる中で、共感力や忍耐力、適応力など、人としていろいろ部分が鍛えられましたね。だからこそ私は、家庭やプライベートも大切にしてほしい気持ちが強く、実際に当院には子育て中のスタッフをはじめ、家族の介護をしているスタッフや、お孫さんを持つスタッフも活躍しています。

また、今の時代に合わせて、柔軟な働き方・学び方ができる職場づくりにも取り組んでいます。例えば、本業に影響がない範囲での副業を認めたり、好きな時間・場所で学べるオンライン研修やeラーニングを導入したりと、自由度の高い組織に変化しつつあるところです。

精神科病院で働いていると、「なんだかモヤモヤする」という倫理的問題に直面することがよくあります。私は精神科看護師の一人として、そんなモヤモヤの正体を見極めようと、倫理に悩む仲間の気持ちを大切にしていきたいと思っています。現場には同じように悩んでいる看護師もいるはずですから、一人では抱えきれないモヤモヤした気持ちを、私たちと考えていきましょう。あなたと一緒に働ける日を楽しみにしています。

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プライベートの過ごし方

2匹の愛犬に癒される休日♪

柴犬を2匹飼っていて、休日は一緒に旅行や公園に出かけてリフレッシュしています。誰もいない広場でロングリードを使ってボール投げをしていると、疲れるけれど無心になりますし、嬉しそうに走り回る愛犬はとても可愛いです。そしてその後の冷えたビールがなにより美味しいです!

プライベート