
良い仕事をするには、心にゆとりを持つことが大切。でも、心のゆとりは、時間に余裕がなければ生まれませんよね。精神科病院の「多摩中央病院」では「ゆとりある職場づくり」を重視し、年齢を重ねてもライフスタイルが変化しても働き続けられる環境を整えているとのこと。より魅力ある職場を目指して、新しい取り組みも積極的に取り入れているらしいので、さっそく見学に行って確かめてきます!
- 形 態
- 精神科病院
- 所在地
- 東京都多摩市/聖蹟桜ヶ丘駅
- 病床数
- 320床


玄関
多摩中央病院へのアクセスは、「聖蹟桜ヶ丘駅」「永山駅」と病院を結ぶ無料送迎バスが便利。敷地内には広い職員用駐車場(月1000円)もあり、都内はもちろん相模原市から車で通勤しているスタッフもいるそうです。玄関では、2人の看護師さんが迎えてくれました。「ようこそ!当院周辺は自然が豊かですが、最寄り駅の『聖蹟桜ヶ丘駅』からは『新宿駅』まで25分と、都心に気軽に出られるため、仕事帰りの楽しみがたくさんあるんですよ」。


屋上
まずは、眺めの良い屋上に行き、看護部の管理職の皆さんにお会いしました。「多様な人材の活躍を推進する看護部では、働く意欲のある人が輝く職場づくりに取り組んでいます。個々の頑張り・実力をきちんと給与に反映する人事評価制度や、手厚い子育てサポート、年間126日以上の公休など、さまざまな働きやすさを整えているほか、定年退職前後のプラチナナースや外国人スタッフの活躍も応援しているんですよ」と、管理職の皆さん。


スタッフステーション
スタッフステーションに伺うと、大森院長(写真中央)を中心に多職種カンファレンスが行われていました。「院長はとても気さくな人柄で、現場との距離が近く、スタッフや患者様とのコミュニケーションを大切にしています。このようなカンファレンスの場でも意見を伝えやすいですし、困ったことがあればいつでも相談に乗ってくれるので、みんな頼りにしているんですよ」と、皆さん。


急性期病棟
急性期病棟では、多職種で構成されたICT(感染対策チーム)による院内ラウンドが行われていました。「2024年度に看護副部長が感染制御実践看護師の資格を取得し、院内の感染対策に一層力を注いでいます。当院はキャリア支援が手厚く、業務に関連する外部研修や資格取得の費用を援助する制度が整っていて、実習指導者や認知症ケアのスペシャリストなども複数活躍しています」。


スタッフステーション
お次は、新入職員へのOJTの様子を見学させていただきました。「入職後は、新卒者にも中途入職者にもサポート役の先輩が付き、業務に慣れるまでマンツーマンの丁寧な指導を行ってます。指導内容・指導期間などは個別に対応していて、はじめて精神科看護に携わる方には特に丁寧なサポートを心がけています」と、お2人。看護部では、精神科が未経験の方の入職も大歓迎とのこと。


慢性期病棟
つづいて、プラチナナースが多数活躍する慢性期病棟へ。「看護部では40代以上の方の入職も歓迎し、定年後の最大継続雇用を70歳から75歳へと延長しました。年齢を重ねたスタッフの『第2の看護人生』を輝かせるお手伝いをするために、慌ただしさのない慢性期病棟に優先的に配属し、これまでの経験を活かした看護を展開してもらっています」。多様な人材が活躍しているのですね。


リネン室
リネン室に行き、看護助手さんの仕事風景を見学しました。「入院患者様の高齢化に伴い、食事介助・おむつ交換・入浴介助などの生活支援が必要な方が増えているので、今後は各病棟に看護助手を手厚く配置していきたいと考えています。看護助手は無資格・未経験の方も大歓迎で、介護に関する専門性は入職後に身に付けられるように指導していますし、働きながら准看護師・看護師の資格取得を目指したい方も応援しています」。2025年度からは技能実習生の外国人スタッフも迎えるそうです。


精神科デイケア
併設施設の精神科デイケアに行ってみると、多職種の皆さんが迎えてくれました。「地域に根差し、包括的かつ継続的なケアを提供していけるよう在宅支援にも力を注ぎ、院内に精神科デイケアや訪問看護室を併設しています。デイケアスタッフは病棟看護師と密に連携し、入院中のデイケア体験なども取り入れて、スムーズな退院と地域生活の再開を支えているんですよ」。


廊下
お次は、子育て中のスタッフさんたちにお会いしました。仕事と子育ての両立は順調ですか?「はい。家庭の状況や体調に合わせて日勤常勤・時短勤務・パート勤務の選択もでき、平日のみの勤務や夜勤回数の相談にも柔軟に対応してもらえるので、子育て中はもちろん妊活中や妊娠中も安心の職場です。女性だけでなく男性職員の育休取得実績も増えていて、小さなお子さんを持つパパさんもたくさん活躍しています」と、皆さん。


職員食堂
つづいて、人気の福利厚生の職員食堂へ。「ランチは1食250円とリーズナブルな上に、おいしくて栄養バランスもばっちり!月1回のイベント食は、思わず『これで250円!?』と驚いてしまうくらい豪華なメニューが登場します。当院では職員満足度の向上のために、福利厚生面を充実させたり、忘年会などの職員行事を盛大に行ったりしていて、近い将来には大幅なリニューアル工事も計画しているんですよ」。


スタッフステーション
最後は、2025年6月に導入予定のeラーニングを紹介してくれました。「今後は学び方を自己選択していけるよう、対面研修とオンライン研修に加えて、eラーニングも活用していきます。当院は働き方においても自由度が高く、本業に影響が出ない範囲であれば副業もOK。時代の変化に対応しながら、スタッフがいきいきと自分らしく学べる、働ける職場を目指しています」と、看護師さん。それは素晴らしい!今日はありがとうございました。

帰り道

- ――お疲れさまでした。心にゆとりを持って働ける精神科病院、いかがでしたか?
- 年間126日以上公休がある上に、残業もほとんどなく、ワークライフバランスを大切にしながら心にゆとりを持って働ける環境です。看護部には、幅広い年齢・キャリアのスタッフが在籍していて、精神科未経験者も安心して仕事を覚えていけるようサポートしてもらえますし、子育て中の方や、セカンドキャリアを磨きたい方も歓迎しています。
- ――教育サポートはどうですか?
- 入職後は、新卒者にも中途入職者にもマンツーマンのOJT体制が用意されていて、院内外の研修に参加しやすい体制や、資格取得などのキャリア支援制度もしっかり整っています。2025年6月にはeラーニングの導入も決まっていて、今後もさらに充実させていく方針とのことでした。
- ――では、ここはちょっと、という点は?
- 精神科病院では一般的な看護技術は身に付かないかな?と考えていましたが、内科医師も在籍し、身体合併症管理にも対応しているとのこと。新卒者・第二新卒者が入職した場合には、精神科看護に関する学びに加えて、基礎看護もしっかり身に付けられるようにサポートしているそうですよ。
- ――最後に、ここだけの話をひとつお願いします
- 外部研修・学会の費用負担とは別に、年間上限5000円の「自己研鑽補助制度」があり、多様な用途に利用可能とのこと。精神科看護に関する専門書籍の購入はもちろん、接遇について学ぶためにホスピタリティ評価が高い施設の利用などにあてることもできるそうで、スタッフの皆さんから好評なのだそうです。
休みの多い職場で、プライベートを大切にしながら働きたい方
未経験から精神科看護に挑戦したい方