
《 リハビリスタッフ編 》
進化を続ける病院には、優秀な人材が揃っているはず。尊敬できる仲間との出会いは、自分の可能性を広げるきっかけになりそうですよね。開院以来、新しい取り組みを導入しながら進化を続ける「花はたリハビリテーション病院」には、PT・OT・STの資格に加えて、さまざまな専門資格・認定の取得に励むセラピストが多いとのこと。一体どんなスペシャリストが活躍しているのか、さっそく見学に行って確かめてきます!
- 形 態
- リハビリテーション病院
- 所在地
- 東京都足立区/竹ノ塚駅
- 病床数
- 180床(すべて回復期リハビリテーション病床)


玄関
「花はたリハビリテーション病院」へのアクセスは、「竹ノ塚駅」東口から10分ほどバスに乗り、「花畑四丁目」バス停で下車して徒歩3分。敷地内にはサービス付き高齢者向け住宅「リハビリホーム 花はた」が併設されていて、入院から在宅まで一貫したリハビリを提供できる体制が整っています。玄関では、入職1年目のPTさんが笑顔で迎えてくれました。「ようこそ!今日は自慢の職場をたっぷりとご紹介しますね」。


リハビリテーション室
まずは、広くて開放的なリハビリ室へ。開院以来、在宅復帰率80%以上を維持していると聞いて驚きましたが、この環境を見れば納得です。「リハビリ科では、入院患者様への365日体制のリハビリに加えて、90分間の短時間デイケアを1日3枠開設し、併設のサービス付き高齢者向け住宅への通所リハビリ・訪問リハビリにも対応しています。室内の設備・環境は日々進化していて、少し前にリハビリ室の一角に買い物訓練スペースを設けました」。


リハビリテーション室
リハビリ室の一角で、シーティングに精通したPTさんにお会いしました。「こちらのPTは、椅子や車いすの上で正しい姿勢を保つための知識を提供する専門家『シーティングコンサルタント』の資格を取得しています。当院では、国内外から多様な車いすを取り揃え、褥瘡リスクが高い方には座圧測定を行い、車いす・座位補助具の適合・選定を行っています」。身体に合わない車いすは、症状の悪化や体力の低下を招いてしまうそうです。


リハビリテーション室
つづいて、脳卒中や脊髄損傷で歩行が困難な方も安全に歩行訓練ができる「体重免荷式トレッドミル」という設備を紹介していただきました。「当院では、患者様の身体状況や疾患に合わせた訓練を提供するために、多様なリハビリ機器を揃えています。また、車の運転再開訓練のための『ドライブシミュレータースペース』や家庭環境を再現した『ADL室』などがあるのも特徴です」。


リハビリテーション室
お次は、早稲田大学と共同で研究事業に取り組む「VRリハビリ」を紹介していただきました。「こんなふうにVR機器を装着し、ゲーム感覚でトレーニングを楽しんでいただくことで、リハビリの継続につなげています。当院には新しい挑戦に前向きなスタッフが多いため、最新のリハビリ技術を導入しやすく、時代の先を行くリハビリを学べる日々がとても刺激的です」。 2024年度にはMR(複合現実)リハビリの研究事業も開始したのだとか。


スタッフステーション
つづいて、スタッフステーションへ。活発な話し合いが行われていますね。「そうなんです。リハビリ科には、認定理学療法士・認定作業療法士・認定言語聴覚士などの資格をはじめ、回復期セラピストマネージャーや、認知症ライフパートナー、呼吸療法認定士、ケアマネージャーなど、さまざまな専門資格を持つ先輩が在籍しているので、このようなカンファレンスに参加して意見を聞くだけでも勉強になります」と、PTさん。


屋外訓練場
リハビリテーション室の外には、豊かな自然に囲まれた屋外訓練場がありました。「こちらには、坂・砂利・階段などの障害コースを設け、より実践的な訓練に取り組んでいます。電動式の日よけ屋根を取り付けているので、日差しが強い日や小雨の日も、屋外でストレスなく訓練が行えます」。周囲の緑を楽しみながら訓練を行う時間は、患者様にとってもスタッフにとってもリフレッシュにつながっているそうです。


装具外来
お次は、専門外来へ。「退院後のフォローアップとして、専門医・義肢装具士・PTによる『装具外来』と、脳卒中の後遺症の痙縮(けいしゅく)に対する『ボツリヌス療法外来』を開設しています。痙縮とは、筋肉がつっぱって手足が動かしにくい状態のことで、生活に不自由さを感じている方が多いんです。当院では、筋肉をやわらげるボツリヌス療法注射とリハビリを組み合わせ、患者様のお悩み解消に努めているんです」。


病棟のリハビリスペース
つづいて、病棟のリハビリスペースを案内していただきました。「2024年10月から、全病棟が回復期リハビリテーション病棟になり、セラピストの人数が増えました。各病棟に担当のセラピストを配置しているので、看護師や看護助手と密に連携し、患者様が入院生活の中で行う着替えやトイレなどの活動内容もリハビリと捉え、効果的な訓練ができるように指導しているんですよ」。


症例発表会の様子
「こちらは、症例発表会の様子です」と、写真を見せてくれました。「苑田会グループのリハビリ科では、年間50講座以上の勉強会を企画し、外部の学会発表の練習も兼ねて、このような症例発表会も定期開催しています。また、グループ病院で働きながら学ぶ『短期研修制度』があり、所属病院では得られない専門知識・技術を身に付けられる機会にも恵まれているんですよ」。


玄関
最後は、リハビリ科の皆さんが集まってくれました。入職後はどんな教育サポートが受けられますか?「入職時教育には1年間の『バイザー制度』を取り入れ、専属の教育担当者がマンツーマンのOJTを行っています。苑田会リハビリテーション部の新人教育プログラムも充実していますし、院内でもさまざまな勉強会を定期開催しているので、着実に成長できます」と、皆さん。今日はありがとうございました。

帰り道

- ――お疲れさまでした。新しい取り組みを導入しながら進化を続ける病院、いかがでしたか?
- 2024年10月より、すべての病棟が回復期リハビリテーション病棟になり、セラピスト130名体制を目指して採用に力を注いでいました。リハビリ科には、回復期セラピストマネージャー、認定理学療法士、シーティングコンサルタント、ケアマネ、AMPS認定評価者、MTDLP実践者研修修了者・基礎研修修了者、認知症ライフパートナー、福祉住環境コーディネーター、AHA・BLS・HCPコース修了者など、本当にさまざまな資格を持つセラピストが活躍していることにもびっくり。皆さん積極的に外部研修に参加され、定期的に伝達講習も行っているようです。
- ――働きやすさはどうでしたか?
- ワークライフバランスを大切にしているので、残業はあまり多くないですし、休みの希望も通りやすい職場です。また、女性はもちろん、男性セラピストの育休取得も推進し、仕事と子育ての両立を応援しているので、パパさん・ママさんの活躍も多いです。敷地内には、苑田会グループ合同の保育室が併設されていて、多職種が利用できるそうですよ。
- ――では、ここはちょっと、というところは?
- 回復期~生活期のリハビリに特化した病院なので、急性期のリハビリには対応していませんでした。でも、グループ病院への短期研修制度がありますし、働く中で急性期のリハビリに関心を持った方は、苑田会グループの、救急に力を入れる「苑田第一病院」や、人工関節やスポーツ整形に特化した「人工関節センター」などへ異動希望を出すこともできるそうです。
- ――最後に、ここだけの話を一つお願いします。
- 科長をはじめとする管理職の方がとても気さくで、先輩・後輩の関係性も良く、風通しの良い人間関係が築かれています。入職後のサポートとして、知識・技術の指導を行う「バイザー制度」に加えて、キャリアの悩みを相談できる「メンター制度」も取り入れ、新人さんを多面的にサポートしていました。
資格プラスアルファの専門性を身に付け、キャリアを磨きたい方
回復期~生活期に特化したリハビリに興味がある方