看護師のお休み事情/平均休日数と休みたい場合の対処法

2023年12月23日

看護師 休み

看護師のお休み事情/平均休日数と休みたい場合の対処法

看護師はシフトや夜勤のある勤務形態が多いため、「家族や友人と休みが合わない」「休みがとりにくい」といったイメージがあります。

しかし、看護師の勤務形態は、家族や友人に休みを合わせたり、夜勤明けに時間を作ったりと、うまく活用して休暇を楽しむこともできます。また、職場によっては、休みが多いところや日曜・祝日休みのところもあるため、そういった職場への転職を検討することもできます。

看護師の平均休日数や休みたい場合の対処法など、看護師のお休み事情をご紹介します。

ページ目次

1.看護師のお休み事情について

シフト制や夜勤があることから、看護師は休みが少ないとイメージされがちです。実際のところ、看護師は年間どのくらいの休みがあるのでしょうか。
ここでは、公益社団法人 日本看護協会によって調査されたデータから、看護師の休日数と有給休暇取得率をご紹介します。

看護師の平均休日数

2017年度の看護師の平均休日数とその割合は以下のとおりです。

年間休日 99日以下4.8%
年間休日 100~109日17.9%
年間休日 110~114日15.5%
年間休日 115~119日9.2%
年間休日 120~124日28.5%
年間休日 125日以上24.2%

【参考】: 平成29年度、看護職のWLBインデックス調査

全体の平均休日数を算出すると、118.13日 であり、看護師は年間におよそ118日の休日があることがわかりました。また、全体の平均値は118日ですが、120日以上の休日がある看護師は半数を超えています。
厚生労働省が労働者の就労状況を調査する『平成29年就労条件総合調査の概況』では、労働者1人あたりの年間休日数は【113.7日】となっています。他の労働者と比較しても、看護師は休みが多いということがわかります。

看護師の有給休暇取得率

2017年度の看護師の有給休暇取得率とその割合は以下のとおりです。

取得率 20%未満5.3%
取得率 20%以上40%未満17.9%
取得率 40%以上60%未満33.3%
取得率 60%以上80%未満28.0%
取得率 80%以上15.5%

【参考】: 平成29年度、看護職のWLBインデックス調査

全体の平均有給休暇取得率は、56.28% でした。完全に有休消化できている割合は少ないものの、取得率40%以上は全体の8割近くにのぼることから、付与された有給休暇の半分程度は消化できている看護師が多いようです。

2.看護師が家族や友人と休みを合わせにくい理由

看護師の勤務形態はシフト制が多く、夜勤のある看護師は2交替制か3交替制が基本です。看護師が家族や友人と休みを合わせにくいのは、看護師の、下記のような特殊な勤務形態が理由だと考えられます。

シフト制が基本

看護師の勤務形態はシフト制が基本であり、曜日に関係なくシフトが組まれます。そのため、平日が休みのときもあれば土日や祝日に休めるときもあります。休日を固定することはできませんので、土日休みの家族や友人が多い場合は、なかなか休みが合わないでしょう。

夜勤がある

入院設備のある病院では夜勤があり、2交替制か3交替制で勤務するのが基本です。日勤と夜勤を交互に勤務するため、休みのスケジュールはどうしても不規則になります。また、夜勤は体力的にもキツいため、初めのうちは生活習慣を整えるのが難しく、なかなか遊びに出かける気持ちにはなれないかもしれません。

残業が多め

患者の急変や緊急入院で残業になってしまうケースは多くあります。また、終業時間後に看護記録を記入したり、勉強会や研修が行われたりすることもあるため、看護師は残業が多くなりがちです。そのため、勤務後に友人との予定などを入れることに躊躇してしまうことがあります。

3.家族や友人と休みを合わせるには

看護師 休みが合わない

家族や友人と休みを合わせにくい看護師は、以下のような方法で相手との予定を合わせています。

相手の休日に合わせて休みをとる

土日休みなど休日が固定されている相手に、固定の日以外の日に気軽に休みをとってもらうのはなかなか難しいもの。看護師のシフト制をうまく利用し、相手の休日に合わせて希望休を取れば解決です。

夜勤明けや勤務後の隙間時間を活用する

夜勤明けや勤務後の隙間時間を利用し、相手と予定を合わせる方法もあります。
ただ、この方法をとる場合は、夜勤明けは疲れているので体を動かすようなアクティブな予定ではない方がいいですし、急な残業で勤務時間が長くなって時間がずれたりキャンセルせざるを得なくなる可能性もあるので、そうなってもいい予定だけにした方がいいです。

4.看護師の、休みが多い職場は

看護師の休みは比較的多い方ですが、職場によっては、より休みが多いところや、日曜・祝日に休めるところもあります。休日数の多い職場と日曜・祝日休みの職場について、メリット・デメリットを交えながらご紹介していきます。

「休日数の多さ」なら大学病院

大学病院や国立病院といった大規模な病院は、福利厚生が手厚いため、休日数が多めです。また、育児休暇や介護休暇など、必要な休暇もしっかりと取得できます。また、大規模な病院は働く看護師の人数も多いため、残業が少なく、シフトの調整がしやすいといったメリットもあります。

ただし、勉強会や看護研究などを休日に行うことがあり、看護師にも休日出勤を求められる場合があります。規模が大きいからこそのデメリットといえるでしょう。

「日曜・祝日休める」のはクリニック

クリニックは日曜・祝日休みの職場が多く、さらに平日の午後にも休みがあったりと、バランスよく休めるのが特徴です。また、休日出勤を求められることもほとんどありません。入院施設のないクリニックであれば、夜勤がなく日勤のみで働けます。

ただし、クリニックは大学病院と比べ規模が小さいため、看護師の数が少なく、急な残業が発生することがあります。また、大規模な病院と比べると希望休が取りにくいというデメリットがあります。

5.看護師の休日の過ごし方

看護師 休日 過ごし方

シフトや夜勤のある看護師は、なかなか家族や友人と休みが合わず、予定が立てづらいものです。そのため、ひとりで買い物をしたり、食べたいものを食べに行ったりと、「おひとりさま」の時間を楽しむ看護師は多いようです。

シフト希望の出し方で連休を組み込むことも可能なので、泊まりで旅行に行くこともできます。平日は人出が少なく、宿泊料金がお得になることも多いので、そこは、シフト勤務ならではのメリットといえるでしょう。

また、同業者の友人が多い看護師は互いに休みの調整がつきやすくなります。

そのようなわけで、休日の過ごし方に不都合を感じている看護師は以外に少ないようです。

6.シフト制の看護師が休日を快適に過ごすコツ

シフト制の看護師は、日勤と夜勤の繰り返しになるため、どうしても生活習慣が不規則になりがちです。特に睡眠時間のコントロールに悩む看護師は多く、休みの日はぐったりとして動けないこともあるようです。

看護師が休日を快適に過ごすには、仕事から完全に離れて好きなことをするのがおすすめです。仕事の振り返りや反省、勉強なども大切ですが、疲れているときは仕事から離れ、自分が好きなことや楽しいことをするように意識しましょう。休日は仕事を頑張る活力にもなるため、自分に合った方法でしっかりリフレッシュすることが大切です。

7.看護師が仕事を休みたい場合の対処法

シフト制で夜勤のある看護師が仕事を休みたい場合、どのような対処法があるのでしょうか。

まず、休みはシフトを組む前に申し出るのが鉄則です。シフトは看護師の休みの希望を考慮したうえで組まれるため、休みたい日があればシフトが出る前に申し出なくてはなりません。
シフトが出た後に急な用事ができてしまい、休みをとりたくなった場合などは、シフト変更や調整で休みをとるしかありません。

要望が通るかどうかは職場環境やその日の人員によりますが、比較的規模の大きい病院であれば看護師の数も多いため、シフトの調整がつきやすいです。

当日に急きょ休みたい場合

自分自身や子どもの体調不良などで急きょ休みたい場合は、速やかに上司へ連絡を。職場側では人員の確保や仕事の調整をしなければならないため、できるだけ早く報告する必要があります。

代わってくれたスタッフには感謝の気持ちを伝える

シフトを代わってくれたスタッフや、業務をフォローしてくれたスタッフには、出勤した時に感謝の気持ちを伝えましょう。ただし、急な体調不良による欠勤は誰しもあり得ることなので、菓子折りなどのお礼は必要ありません。それよりも、一人ひとりにしっかりと感謝の気持ちを伝えることが大切です。

8.まとめ

シフト制や夜勤があることから休みが少ないとイメージされがちな看護師ですが、2017年度の平均休日数はおよそ118日であり、他職種も含めた全体の平均休日数113.7日を上回っています。

家族や友人と休みが合わない場合は、相手の都合に合わせてシフトを組むか、夜勤明けや勤務後の時間を利用する方法があります。さらに、休日数の多い大学病院、日曜・祝日が休みのクリニックへの転職を考えるのもひとつの方法です。

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