2025年05月29日

「看護師の資格は一生もの」とよくいわれますが、長いブランクがあると「本当にまた現場で働けるのかな…」と不安になりますよね。
復職にあたっては、知識や体力の衰え、職場探し、面接でのブランクの伝え方など、さまざまな不安がつきものです。この記事では、看護師ブランクの不安を解消するための準備と、復職へのステップを具体的に解説します。
2.看護師復職のための準備は何から始めるべき?
―― 復職に向けた体力づくり:健康管理のポイント
―― ―― 日常的なウォーキングで体力を養う方法
―― ―― 質の良い睡眠で心身の疲労をリセットする方法
―― 自分にぴったりの職場を見つける:選び方ガイド
―― ―― 技術面に自信がない方におすすめの職場環境とは
―― ―― 育児と仕事を両立したい方にぴったりの職場環境とは
―― ―― 体力面に不安がある方に適した職場環境とは
―― ―― 復職に不安がある方におすすめの「ブランク歓迎」職場
―― 復職に向けた学習プラン:科目別の勉強内容と効果的な学習法
―― ―― 基礎看護技術の再確認と実践的な復習法
3.看護師復職におすすめの勤務施設タイプ
―― クリニック・診療所
―― 療養病棟(慢性期病棟)
―― 健診センター
―― デイサービスなどの介護施設
4.看護師の復職面接でブランク期間をどう伝える?
―― ①理由を正直に伝える
―― ②ブランク中の過ごし方を伝える
―― ③働く意欲を示す
5.ブランクありでもOKな看護師の求人を探すなら医療21へ!
6.まとめ:看護師復職はブランクがあっても大丈夫!
看護師復職のブランクに対して不安を抱えていませんか?
結婚・出産・育児や家族の介護、転居や自身の体調など、ライフイベントで一度現場を離れる看護師の方は少なくありません。しかし、いざ復職を考えたとき「以前のように仕事ができるのか」「新しい医療知識や技術に遅れてしまっていないか」「立ち仕事や夜勤に体力がついていけるのか」「家庭や育児と両立できるのか」といった不安がつきまといます。
しかし、多くの先輩看護師がそうした不安を乗り越えてブランクから復職し、現場でいきいきと活躍しているのも事実です。しっかりと準備をすれば、ブランクは決してハンディキャップではなく、むしろ自分自身の経験を活かす強みにもなります。前向きに、一歩ずつ進んでいきましょう。
看護師復職のための準備は何から始めるべき?
ブランク明けの復職をスムーズに進めるには、「体力」「職場選び」「知識・技術」の3つの面で準備するのがポイントです。
勤務に耐えられるだけの体力づくりやライフスタイルに合った職場選びは復職成功のカギです。また、現場で求められる知識やスキルのアップデートも大切です。ここからは、それぞれの準備ポイントを具体的にご紹介します。
復職に向けた体力づくり:健康管理のポイント
現場復帰に向けて体力面にも不安を感じている方は少なくありません。立ち仕事や夜勤、急な患者対応など、体力が必要な場面も多いのが看護の現場です。ここからは、無理なく日常生活の中でできる体力アップのコツや健康管理の工夫をご紹介します。
日常的なウォーキングで体力を養う方法
復職に備え、少しずつ体を慣らしていきましょう。とはいえ、特別な運動をはじめる必要はありません。1日合計60分のウォーキングをするだけで、持久力・筋力の向上が期待できます。
通勤や買い物のときにエスカレーターやエレベーターではなく階段を使う、家事の合間や休憩時間に散歩を取り入れるなどすれば、自然と歩く時間が増えます。スマホアプリで歩数や距離を記録すれば、モチベーションアップにもつながります。小さな積み重ねが、復職後の体力的負担の軽減に直結します。
質の良い睡眠で心身の疲労をリセットする方法
しっかり休養を取ることも復職準備には大切です。朝起きたらカーテンを開けて朝の光を浴び、しっかり朝食を取ることで体内時計がリセットされ、夜の眠りにつながります。日中どうしても眠気を感じるときは、15〜20分程度の昼寝が効果的。短時間の仮眠は集中力や体力の回復にも役立ちます。夜は就寝時間から逆算して行動しましょう。スマホやPCのブルーライトは避け、リラックスできる音楽やストレッチを取り入れることで、しっかりと眠れるようになります。
セルフケアによる体調管理は復職後も非常に重要となります。自分なりのストレス解消方法を見つけておくと安心です。
自分にぴったりの職場を見つける:選び方ガイド
復職を成功させるには、「自分に合った職場選び」も大切なポイントです。ブランク明けは理想の職場ばかりを追い求めるのではなく、「無理なく働ける」「成長できる」「ライフスタイルに合う」といった軸で探してみましょう。ここからは、技術・体力・育児などそれぞれの事情に合った職場環境をご紹介します。
技術面に自信がない方におすすめの職場環境とは
復職時に技術のブランクが心配な方には、デイサービスなど医療行為が少なく、比較的穏やかなペースで働ける職場がおすすめです。デイサービスの利用者の多くは自宅で過ごされている方なので、医療依存度の高い方は少ないです。バイタルサイン測定や服薬管理、食事・排せつ介助が主な業務で、褥瘡ケアや軟膏塗布などもありますが、基本的には医療処置は少ない傾向にあります。夜勤がなく、日勤のみの勤務が多いので体力面の負担も軽減できます。
「まずは感覚を取り戻しながら働きたい」「ブランク明けでゆっくりペースを掴みたい」という方にはぴったりの環境です。
育児と仕事を両立したい方にぴったりの職場環境とは
子育てをしながら復職したい方には、託児所付きの病院や施設がおすすめです。職場内に託児所があれば、子どもを預けながら働けるので、送迎の手間や急な発熱時も安心。休憩時間に子どもの様子を見に行ける、同じ境遇のスタッフが多く相談しやすいといったメリットもあります。「時短勤務」や「日勤のみOK」など、柔軟な勤務体系を用意している病院や施設も多いです。
子育てと両立しやすい環境を選ぶことで、ブランク明けでも家庭と仕事をバランスよくスタートできます。
体力面に不安がある方に適した職場環境とは
体力に自信がない方は、健康診断センターや人間ドックの業務が向いています。健診センターは、健康な方を対象とした採血・測定・検査補助などのルーチンワークが多く、急な患者対応や夜勤もほとんどありません。医療行為の難易度は低めですが、正確性や丁寧な対応が求められる点は念頭に置いておきましょう。
土日休み・残業なし・時短勤務など働きやすい条件が整っている施設も多数ありますので、「ゆるやかに現場復帰したい」「まずは健康管理の仕事から始めたい」という方にもおすすめです。
復職に不安がある方におすすめの「ブランク歓迎」職場
「ブランク歓迎」「復職支援あり」と明記された求人や、研修制度が充実している職場を選ぶと、復帰のハードルがぐっと下がります。未経験やブランクのある方を積極的に採用し、じっくり指導してくれる環境が多いので、「まずは無理せず一歩踏み出したい」という方には最適です。
入職後は最新の看護技術や知識を学べる研修、現場でのOJT(実地指導)で仕事の流れが理解でき、サポート体制なども整っています。不安な場合は見学や体験入職もおすすめ。職場の雰囲気やスタッフのサポート体制を自分の目で確かめられるので安心です。
「受け入れてもらえる職場がある」「新しいスタートを応援してもらえる」そんな安心感が復職成功への第一歩になります。
復職に向けた学習プラン:科目別の勉強内容と効果的な学習法
ブランクがある看護師のみなさんが一番不安に感じるのが“知識・技術面”です。復職準備では、基礎看護技術の再確認と配属予定科の疾患・治療法の学習を両輪で進めましょう。ここでは効率的な学習法とおすすめの勉強方法を解説します。
基礎看護技術の再確認と実践的な復習法
基礎看護技術は、どの部署でも必須となる、看護師の基本中の基本です。バイタルサインの測定や点滴、採血、清拭・体位変換、注射・与薬、患者搬送、褥瘡予防などの基本動作を改めておさらいしましょう。
以前に行っていた基礎看護技術のおさらいをして、看護雑誌の最新号や関連ホームページなどを見て知識をできるだけアップデートしておきましょう。かなり間があいてしまっていて心配、という方は、ナースセンター・自治体主催の復職支援セミナー、看護協会や地元医師会の復職支援プログラムなどに参加してみるのもいいでしょう。
看護師復職におすすめの勤務施設タイプ
復職後の働き方やライフスタイルに合わせて、勤務施設タイプも選びましょう。ここからは復職に向いている代表的な施設をご紹介します。
クリニック・診療所
クリニックや診療所は、大病院に比べて医療行為が限定されており、業務内容も比較的シンプル。夜勤や長時間労働が少なく、働く時間帯が規則的なので、家庭やプライベートとの両立がしやすいのが特徴です。
融通が利いてブランクがあっても安心して働き始めやすく、「まずは少人数の職場から再スタートしたい」という方にはおすすめです。
療養病棟(慢性期病棟)
療養病棟(慢性期病棟)は、病状が安定した患者さんを中心に受け入れるため、急性期のような慌ただしさは少なめ。点滴や経管栄養、褥瘡ケアなど「基礎看護技術」を丁寧に取り戻せる環境です。
高齢患者が多いため、患者さん一人ひとりとじっくり向き合える点もやりがいのひとつといえます。急変対応が少ない分、ブランク明けのリハビリに適した職場といえるでしょう。
健診センター
健康診断や人間ドックを実施する健診センターは、業務がルーティン化されているので、初めてでも覚えやすい環境です。患者さんの健康をサポートする“予防医療”の分野で、無理なく復職をスタートできます。日勤のみ・土日休みが多く、ワークライフバランスを重視される方にはぴったりの職場です。
デイサービスなどの介護施設
デイサービスや介護施設での看護師業務は、医療処置が少なめで体力的な負担も比較的少ないです。主に利用者のバイタルサインチェックや体調管理、介護スタッフとの連携が中心となっています。急性期のような緊張感や急変対応は少ないため、ブランク明けでも落ち着いて働きたいという方におすすめです。
看護師の復職面接でブランク期間をどう伝える?
面接を受けるとなると、「ブランク期間をどう説明すれば…」と不安に思われる方も多いでしょう。大切なのは、ブランクを正直に・前向きに・意欲的に伝えることです。ここからは、面接での伝え方のコツを解説します。
①理由を正直に伝える
空白期間を埋めようと事実を曲げて伝えても、質問を重ねるうちに矛盾が出てしまうものです。ブランク期間の理由(育児・介護・転居・自己都合など)は、ありのままに伝えても問題ありません。
同時に「復帰後はこう働きたい」「このようにブランクを乗り越えたい」という想いもセットで伝えると、より印象が良くなります。
②ブランク中の過ごし方を伝える
「家事や育児で計画的に生活していた」「勉強や資格取得を継続していた」など、ブランク期間中にどんな生活をしていたのか具体的に伝えましょう。
特に「医療の最新情報をニュースや専門書でチェックしていた」「家族の健康管理をしていた」といったように、看護師に関連することをしていた場合は、十分アピールポイントになります。
③働く意欲を示す
面接官は「この人は現場で活躍してくれるか?」という意欲や姿勢を重視しています。ブランクの理由や過ごし方を説明したうえで、「新しい職場で一から学び直したい」「長く働きたい」「今後も知識や技術を積極的に身につけていきたい」といった前向きな意欲をアピールしましょう。どんなにブランクがあっても、仕事への熱意が伝われば必ずプラス評価につながります。
ブランクありでもOKな看護師の求人を探すなら医療21へ!
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まとめ:看護師復職はブランクがあっても大丈夫!
長いブランク後の看護師復職には不安がつきものですが、しっかり準備し、自分のペースで進めばきっと乗り越えられます。ブランクは“弱み”ではなく、人生経験や多様な視点を活かす“強み”です。勇気を出して一歩踏み出し、あたらしい看護師ライフを再スタートしましょう。

医療21コラム記事監修者
株式会社アドバン
人材採用サポート・Web事業・印刷物制作を中心とする事業を展開する株式会社アドバンを1991年に設立。人材採用サポートの中でも、医療・介護業界に特化する専門求人サイト『医療21』『介護21』を運営。リアルな求人情報を届け、人材紹介ではない”ベストマッチングの場”を提供している。