今まで積み上げたキャリアが、出産・育児でリセットされてしまうのはとても残念。子どもに手がかかるうちは育児優先でも、好きな仕事は続けていきたいですよね。働く看護師の半数以上が育児経験者という「北総白井病院」には、充実した保育室が完備され、子どもの成長に合わせて働き方を変えられる環境が整っているとのこと。さっそく見学に行って、働きやすさをチェックしてきます!
- 形 態
- 一般病院
- 所在地
- 千葉県白井市/鎌ヶ谷大仏駅
- 病床数
- 158床
玄関
「北総白井病院」へのアクセスは、「鎌ヶ谷大仏駅」からバスで約12分。大仏様が見守る駅として、「関東の駅百選」に選ばれている「鎌ヶ谷大仏駅」周辺は、全国有数の梨の産地で、駅から少し離れると、豊かな自然が楽しめるレジャースポットがたくさんあります。病院の玄関では、1歳のお子さんを持つママさん看護師さんが迎えてくれました。「ようこそ!今日は当院で働く魅力をたっぷりご紹介しますね」。
外来待合室
病院のすぐ隣には、同法人の老健「船橋ケアセンター」が併設されていました。「当院は白井市と船橋市の境目にあり、駐車場の一部は船橋市で、あちらの老健も船橋市なんです。併設の『北総白井訪問看護ステーション』では、白井市・鎌ヶ谷市全域に加えて、場所によっては船橋市・印西市にもサービスに出向いています」。退院後、併設の老健や訪問看護を利用する方も多いそうです。
保育室
お次は、広いスペースが確保された外来の待合室へ。「外来の診療科目は幅広く、専門外来や小児科もあるため、小さなお子さんから高齢者の方まで、さまざまな世代の患者様が来院されます。特に小児科は地域からの評判が高いです。当院の保育室利用中にお子さんの具合が悪くなった場合は、職場の小児科を受診できるので安心ですよ」
病棟
病棟に伺うと、小島看護部長にお会いできました。看護部ではどんな取り組みに力を注いでいますか?「看護部は中途採用が多いので、子育てと両立しやすい職場づくりに力を注ぎ、残業削減への取り組みや有休の積極的な取得を促しています。私自身も子どもを育てながら働いてきたので、ママさんの気持ちに寄り添いながら、パート勤務や夜勤免除など、お子さんの成長に合わせて働き方を見直せる体制を整えているんですよ」。
病棟
スタッフステーションでは、院長(写真中央)を中心に多職種カンファレンスが行われていました。「院長は気さくで明るい人柄で、あいさつの声が誰よりも大きく、いつも元気をもらえます。また、チーム医療を重視して、職種に関係なくフラットに接してくださるので、当院は部署の垣根がなく、理想的な多職種連携が実現しているんですよ」と、皆さん。カンファレンス中の意見交換も活発とのこと。
ナースステーション
病室を覗くと、新人指導が行われていました。「入職後は、新卒者にも中途入職者にもプリセプターが付き、マンツーマンのOJTを行っています。中途入職の方には経験に合わせた指導計画を立てているので、育児ブランクなどがあっても大丈夫です。院内研修はなるべく業務時間内に開催していますし、好きな時間にスマホ・PCから学べるeラーニングも導入しているので、子育て中もスキルアップに励みやすいですよ」と、プリセプターさん。
廊下
「こちらは、感染管理認定看護師です。子育てが一段落したのを機に、当院初の認定看護師の資格取得に挑戦したんですよ」と、紹介してくれました。資格取得の際、職場のサポートはありましたか?「はい。約半年間の研修中も基本給を支給していただき、とても助かりました。資格取得後は、専門活動に従事できる時間も確保してもらえているので、学んだ知識を活かせています」と、認定看護師さん。
リハビリテーション室
お次は、リハビリテーション室を案内していただきました。「当院の副院長は著名な脳神経外科医で、脳疾患や脊椎疾患の手術実績が豊富なため、術後のリハビリを行う患者様数は多いです。退院後もADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)が低下してしまわないように、入院中のリハビリだけでなく、外来リハビリや訪問リハビリにも対応しているんですよ」。
病棟
病棟に戻り、看護師長さんにシフト表を見せていただきました。休みの希望は通りますか?「ええ、みんなの希望が公平に通るように調整しています。特に子育て中のスタッフには、お子さんの行事になるべく参加できるように配慮していますし、お子さんの急な体調不良による勤務変更にも理解を示しています」と、看護師長。子育て中は、夜勤の曜日や回数軽減の相談にも柔軟に対応してもらえるとのこと。
保育室
つづいて、敷地内にある保育室を案内していただきました。「定員は1日50名で、全職種が利用可能。パート職員、グループ施設職員も利用しているので、約80名もの子どもが登録しています(2022年4月)。保育対象は、1歳~小学校3年生で、安静室も設けているので、微熱や風邪程度であれば、病児保育にも対応してもらえます」。幼稚園バスの乗り入れもある上、夜間のみ・土日のみといったスポット的な利用もできるそうです。
病棟
最後は、病棟に多職種の皆さんが集まってくれました。どんな仲間と働きたいですか?「患者様と一生懸命向き合い、その方の人生がより良くなるような支援を考えられる方です。当院では、退院後の在宅生活まで見据えた関わりを大事にしているので、その方らしい人生を送っていただくにはどうすべきか、いつも多職種で検討しているんですよ」と、皆さん。地域医療に熱い仲間が揃っていますね!今日はありがとうございました。
帰り道
――お疲れさまでした。子育て中も無理なく働ける病院、いかがでしたか?
- 子育て支援が充実していて、家庭に合わせた働き方ができるようにサポートしてもらえるため、小さなお子さんがいる方はもちろん、これから結婚・出産を控えている方にはメリットの多い職場だと思います。看護部の産休・育休後の復帰率はほぼ100%で、ママさん看護師がたくさん活躍していました。
――家庭に合わせた働き方の相談に乗ってもらえますか?
- はい。看護部長が随時相談に乗ってくれるそうです。常勤の場合は、日勤常勤や時短勤務が選べるだけでなく、夜勤回数を減らして働くことも可能とのこと。パート勤務の場合は、働きたい曜日・時間帯の相談に柔軟に対応しているそうで、お子さんの成長に合わせて常勤になる場合もスムーズだそうです。
――では、ここはちょっと、という点は?
- 看護部の管理職の皆さんは、入院患者様への日常生活ケア(髭剃り・爪切り・口腔ケアなど)をもっと充実させたいんだとか。そのために人員体制を手厚くし、患者様と向き合える時間が増えるように努めているそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします
- 病院周辺は梨の名産地なので、桜の花が終わる頃になると、真っ白なじゅうたんを敷き詰めたような梨畑を見ることができるそうです。実りの季節になると、地主さんが美味しい梨をお裾分けしてくれるそうですよ。
お子さんの成長に合わせた働き方を希望している方
地域医療に興味があり、多職種協働のチーム医療を学びたい方